チラシを続けるコツ

2.チラシを続けるコツ【その2】

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・たった一度のチラシで効果が出ると思わないこと

 自分なりに工夫を凝らして、満足のいくチラシが出来たとします。そしてそのチラシを配布してみたら、期待通り、または期待以上の反響で、お客様が多数来店・売り上げ倍増ということはそう簡単に起こることではありません。むしろ一度目のチラシで反響が強くても、反響が良かったので次も同じようなチラシを出してみたら、二回目以降は最初ほどの反響がなかったというパターンも少なくないのです。

 理想は、一度目では思ったように反響がなかったとしても、その後チラシを出す回数を重ねるごとに反響が徐々に増え、定期的にチラシを出すことで一定以上の売り上げが確実に見込めるようになる状態です。固定客を増やすチラシです。チラシをただ一発の花火で終わらせないためにはどんな工夫をしたら良いでしょうか。 まず一回目のチラシを出します。出した後、どうしたらよいでしょうか?まずはチラシを出した日から店頭に出てみましょう。店への来店客数や電話などでの問い合わせ数に変化はありますか?売り上げは増えていますか?どの商品の売り上げが増えましたか?それはチラシに掲載した商品ですか?増え方は予想した程度ですか?予想以上でしたか?チラシを出して何日程度変化が見られましたか…等々チェックする項目はいくつもあります。

 そのチェックした結果の中には、良い結果・悪い結果の両方が含まれているはずです。良い結果は良い結果として、その後のチラシづくりの際に参考にすることは大切です。が、もう一方の悪い結果をなかったことにしてしまってはいけません。悪い結果はチラシのどの点がその結果をもたらす要因となったのかをきちんと分析して、どう改善したらよいのかを考える材料にしなくてはならないのです。チラシを出してから数日間は店頭の変化に細心の注意を払うのです。 そして、得られた分析結果や反省材料を元に、次に出すチラシを改善していくのです。これと言って悪いことはなかったなと思って、前回好反応のあった内容だけを掲載しても、次も同様の結果を出すとは限りません。お客様の需要も興味も時間とともにどんどん変化しているということを忘れてはいけません。いつも同じ内容のチラシはいつも同じなら今見る必要もない、となってしまいます。 チラシを長期間にわたって変化させつつ継続していくには、チラシの目的や期待する効果が、そのお店の年間の販売計画や売り上げ計画に沿ったものであるかどうかを照らしあわせていくことも大事です。

 店には、販売計画はありますか?計画を立てる担当者はいますか?もし担当者がいる場合は、その担当者と打ち合わせをした上で、チラシをどのタイミングで何回出すのか、それぞれ季節ごとに何をどのようにアピールするのか計画をリンクさせていきましょう。計画や目的に沿ったチラシは目標達成のための重要なツールになるはずです。明確な販売計画や売り上げ目標を数値化していない場合でも、これまでの実績を見ていくと、一年のうち店の売り上げが多い月や、あるいは商品の問い合わせが多い月がわかりませんか?また、例年この商品をこの季節に重点的に販売したいという商品はありませんか。そういった販売計画をより確実なものに、フォローするためにチラシを有効活用しない手はありません。例年決まった期間に需要が急増する商品、店頭でも売り上げが飛躍的にアップする商品は、いつどのタイミングでチラシに掲載してお客様にアピールするのか、タイミングをあらかじめ決めておきます。タイミングが良いチラシは、チラシの鮮度・真新しさを自然に印象付けることが出来ます。見る側の興味を引く可能性も当然高くなります。

 「目玉商品」「特売商品」「タイムサービス」を掲載するチラシもよく目にします。これらは、価格を安くすれば、興味を引きつけることが出来るかもしれませんが、安いということにしか目がいかず、それ以外の商品に注目しなくなる、ただ安いことしか印象を残せない、または、チラシを出す回数が増すごとに「目玉商品になる商品が決まっている」との印象をもたれるなどのマイナス面があることに気をつけなければなりません。また過度の値引きを続ければその分売り上げに影響があるのですから、激安の目玉商品に頼り続けるチラシ作りも避けたいですね。過度の価格割引は、当然ですが店の体力を削ることを忘れてはいけません。

・チラシのコストを考える

 チラシを出すためには、当然ですがコストがかかります。たった一度のチラシに多額の経費をつぎ込みすぎて、経費が残っていないとなっては、その後チラシを出し続けることが出来ません。初めから、複数回チラシを作ることを前提として予算を考える必要があります。何回も出すには、徹底したコスト意識が必要になります。これから作ろうとするチラシは、1枚いくらで作ることが出来るでしょうか。1年を通してチラシに費やすことのできる額はどのくらいありますか?1年でどのくらいの回数チラシを出そうと考えますか?そのように考えていくと、1回あたりの予算が計算できるのではないでしょうか。限られた予算でおさめるためには、印刷会社とのやりとりも重要になってきます。チラシにどういった用紙を用いるのか、大きさ、厚さ、枚数、写真掲載の有無、カラー印刷か単色刷か…印刷時に選択しなくてはならない項目は多岐にわたります。どう選択するかによって費用が変わってきます。それらの選択項目一つ一つを精査しましょう。例えば枚数です。大量の印刷を格安で可能にする会社もあれば、少量の印刷を得意とする会社があります。また、チラシの内容によっては写真を多く入れたい場合とそうでない場合があるでしょう。写真印刷を安く請け負ってくれる印刷会社はどこか、複数の印刷会社の中から適した会社を選びます。普段からいくつかの印刷会社に見積もりを依頼してみて、比較しておくのも手です。同じチラシを作るとしても、少しでもそれにかかるコストを抑えれば、回数を増やすことが出来ます。

・どのエリアにチラシを出すか、ターゲットは?

 チラシを作りました、さあ、どのようにそれをどんな人に見てもらうか、適当にこのあたりにとばらまいては、せっかくのチラシが効果を発揮できずにもったいないことになってしまいます。効果的に見てほしい人の手元に届く方法を選ばなくてはいけません。 新聞の折り込み広告にするには、当然ですが多額の費用がかかります。DMとして郵送するためには、郵送コストはもちろん、送付先の住所などをどのように入手するか(手持ちの顧客リストを使うか・名簿業者等からリストを購入するか)を考えなくてはなりません。 外部リストは住所や年齢などかなり細かく条件を選定することも可能ですが、当然高額のコストがかかることになるので、容易には用いることが出来ないかもしれません。 そこでまずは、お店の所在地に近い地域に居住する人をターゲットに折り込み広告でチラシを出してみたとします。先にも述べたように、チラシを出した後はその効果を分析することが重要なのですが、ある程度広い地域にチラシを出した場合は、配布エリアのうちどの地域から来店しているのかを探ることで、次回以降効率的にエリアを絞ることが可能になります。チラシが届いたエリアのうち、特に反応の良いエリアはありませんか?またチラシを見て来店してくれた人は、チラシを作る時点でターゲットと考えた人と一致しているでしょうか。年齢・性別・世帯構成・車で来店か否か等…確認すべき項目はいくつかあります。確認してみると、予想とは異なる年齢や居住地域の人が来店してくれているということはありませんか?その結果によっては、次回以降配布エリアを変えてみるとか、あるいは限定してみても良いかもしれません。

 また、チラシを配布する曜日も選ばなくてはいけません。新聞の折り込みチラシが多い曜日と、少ない曜日があります。土曜日などは特に多いと感じたことはありませんか?週末は仕事が休みで、家族そろって在宅率が高いので、買い物にも行く機会が多い。そんな朝に気になる商品の掲載されたチラシが目に入ったら、この店に行ってみようと行動につながる可能性が高いのです。また、ターゲットが女性である場合は、平日でもチラシを出すことで来店の可能性があります。そして男性をターゲットと考えるのであれば週末に来店を促すようなタイミングでチラシを出すことも有効です。どの曜日に出すとより効果的かどうかは様々な要素で異なります。ある程度の予測は出来ても、ベストタイミングというのは、あくまで実際にチラシを出してみてわかってくることです。一回出すごとの結果分析によって、やみくもに作ったらすぐ出せばよいのではなく、ベストタイミングでチラシを出すことが出来たら良いですね。

・チラシの情報は店員・作り手が共有すること

 チラシを出して、その結果を分析して、次のチラシ作りに生かす大切さはご理解いただけたでしょうか?もうひとつ大切なことが挙げられます。チラシを出したことでわかった様々な反応や情報・分析結果は、それがその後のチラシの紙面にどう生かされているかを、チラシを作る人だけでなく、店で働く店員まで理解していることが大切と言うことです。 販売計画の担当者とチラシ計画をリンクさせていくことが大切なのと同じで、どういったチラシが作られて、どういった意図で作られ、どんな情報が書かれているかを店で働く全ての人で共有できていることが大切です。チラシを見て来店した人が、店頭でチラシの内容について質問した場合、さっと答えられると信頼感はより増します。 チラシを作って見てもらう→反応→様々な角度から分析→次のチラシを作る このサイクルの中からはお店を続けていくのに大切なことがたくさん見つかるはずです。チラシは1回で終わることなく、ぜひ何回も出し続けてみてください。きっとより良いお店作りにつながります。

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