今日から始める販促テク

4.店舗で販促

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店舗では、毎日の売上をチェックすることで、販促が効果を発揮しているかどうかを随時判断することができます。商品ディスプレイや棚陳列の工夫、手描きPOPなど、手軽に始められる販促手段も多くあるので、いろいろと試してそれぞれの効果を計ってみるのも良いでしょう。
お客様を楽しませる店作りを通して、売上予算達成を目指しましょう。

小売店の販促ポイント

小売店の販促において要点となるのは、不特定客をどのように集客し、どのように顧客化、固定客化していくかということです。

①来店客数を増やす … チラシなどで広告を打ったり、店頭イベントなどで話題作りをしたりして認知度を高め、より多くのお客様の来店を促しましょう。
店が通りからでも目立つようにファザードに工夫を凝らすのも効果的です。

②レジ率を上げる  … 商品の品揃えはもちろん、店内のレイアウトや陳列、POP広告などにも力を入れ、来店したお客様の多くが商品を買い上げてくれるよう工夫しましょう。

③客単価を上げる  … お客様一人当たりの購買金額や購入頻度を高めるため、特典サービス提供やポイントカード発行などの策を講じます。顧客データを活用した、DM送付やアフターフォローの充実も必要となります。

店頭陳列

ウィンドーショッピングをしている人を店内に招き入れるには、店頭のディスプレイに魅力があるかどうかで決まります。多くの店舗が並ぶ中で際立つ個性を演出することができれば、新規顧客の獲得はもちろん、顧客の来店回数アップも期待できます。

☆店頭の演出

取扱商品や知名度によって効果的な演出方法は異なります。
ブランド力のある高級店なら、落ち着いた外観にシンプルなサインがあるだけで充分ですが、一般的な小売店では様々な工夫が必要です。まずは入店しやすさを軸にして演出プランを考えてみましょう。ポイントは活気を感じさせることです。

  • ・開放的な間口で、遠くからでも店頭陳列の様子がわかるようにする
  • ・サインや店頭POPのデザインで周辺店舗との差別化を図る
  • ・ショーウィンドーや店頭の装飾に季節感やテーマ性を持たせる
  • ・値ごろ感のある商品を数多く陳列する
  • ・ディスプレイをこまめに変え、いつ見ても新しい発見があるようにする
  • ・充分な照明を用いて、明るさと活気を感じさせる

☆売場作り

売上アップのための売場作りには、お客様の視点から考えることが重要です。

  • ・お客様が商品を     … ①見やすい ②手に取りやすい ③選びやすい
  • ・お客様から見て商品が  … ①魅力的に見える ②豊富に見える

また、売場の回遊性を上げて滞在時間を伸ばすことも重要です。目的の品だけでなくあれもこれもと手に取って見てもらえるような売場には、繁盛店の活気が生まれます。
実際の売上アップ以上に、集客効果が期待できます。
回遊性を上げるためには、お客様が思わず足を止めてしまうポイントを作ります。

例1)コーナーごとに商品テーマに沿った手作りディスプレイを展開する

例2)モニターを設置し、店や商品に関連した映像を流す

例3)お客様の声や新商品情報などを掲載した壁新聞を貼る

POP

POP(point of purchase=購買時点)広告とは、売場や商品などに添付して、各種情報を端的にわかりやすく提供するボードやカードのことです。
来店したお客様の購買を促進するためのツールなので、売上への貢献度は高くなります。
例えば、同じ商品を複数の店舗で販売していても、添付しているPOPの違いによって、売上に大きな差がつくことも珍しくありません。
POPには情報を提供するだけではなく、競合店との違いを演出するという役割もあるのです。

☆POPの種類

POP広告は、添付する場所と役割の違いで三つに分けることができます。
これら三種類を上手く連動させて、入店→購入の流れを作ることが大切です。

  • ・店頭POP … 店頭で目を引いて入店を促します。
    〔のぼり、のれん、垂れ幕、突出し看板、告知版 など〕
  • ・店内POP … 店内を案内して売場へと導きます。
    〔売場案内、誘導表示 など〕
  • ・陳列POP … 商品情報を伝えて購入へと結びつけます。
    〔プライスカード、ショーカード、スタンドディスプレイ など〕

☆POP作成のポイント

POP広告は、お客様が迷わず快適にショッピングをするための手助けをしなくてはなりません。優秀な販売スタッフと同様に、親切丁寧で正確であることはもちろん、売場の雰囲気に合っていることも重要です。お客様の視点で、確認してみましょう。

①内容は的確か:お客様が本当に知りたい情報がきちんと盛り込まれているか、記載内容に間違いや誤解を与えるような表現がないかを確認しましょう。

②読みやすいか:お客様が理解しやすいように、要点は端的にまとめましょう。
専門用語は避けて、わかりやすい表現を心がけなければなりません。
文字サイズにも注意し、カラーも多用しすぎず、2?3色に止めておきましょう。
POP体というまさにPOP作成のための書体がよく使用されますが、これは元々、太いマーカーで描いた書体で、読みやすさと勢いのある雰囲気が特徴です。

③配置は適当か:お客様の視点で、目に付きやすい、見やすい場所に設置しましょう。
商品に直付けする場合は、パッケージデザインなども考慮して添付します。商品に注目してもらうためのPOPが、その特徴や魅力を隠してしまっては本末転倒です。
(まれに、商品を覆い隠すようなPOPを名物としている店もありますが、それは商品と客層を選ぶ特殊な販促方法です。)

④見た目は良いか:用紙は、しっかりとした厚手のものを使用しましょう。
また、お客様が直接手に取る商品に直付けしているPOPは、ラミネート加工や、透明袋に入れるなどして、よれたり汚れたりしないよう配慮しましょう。可能なら商品の透明パッケージ(書籍やCDなら透明カバー)の下に挟むと良いでしょう。

☆手書きPOPの効用

手書きPOPには、POP体のいかにも広告的なものだけではなく、より自由な形で手作り感やパーソナル感を強調したものもあります。
DMにおけるセールスレターや、WEBサイトにおけるブログ記事やメルマガ同様、お客様の興味や共感を誘発することで、販促効果を高めることができる有効な手段のひとつです。
但し、雑にならないよう丁寧に書くことを心がけましょう。誤字脱字や用語の誤りはそれだけで店の信用度を下げてしまいます。充分な注意が必要です。

・店頭ボード … 飲食店やコンビニ、ヘアサロンなど、特に若いスタッフのいる店舗でよく設置されているのが、入口に設置してある小さな黒板(ホワイトボード)です。
気候や天気の話題から、スタッフの個人的日記めいたコメントなどを毎日更新して、その中にさりげなくお薦め商品情報を盛り込みましょう。
毎日の変化がお客様の足を止め、内容の親しみやすさがその足を店内へと向けます。

例1)コンビニ『昨夜久しぶりに実家の母に電話しました。お祭りに備えて浴衣を送ってもらおうとしたら、持って行って着せてあげるって。急いで掃除しないと…。今日から新発売の抹茶プリン、お母さんも好きかな?』

例2)ヘアサロン『今日も一日、雨みたいですね。暗い気持ちにならないように、明るい色の服を着てきました!(派手すぎですか?)雨でも髪が広がらないストレートパーマ、10%オフのキャンペーン中です』

・商品POP … 個々の陳列商品に添付するPOPは、特に売上への影響力が高いといえます。商品の価格を示すプライスカードや、特徴や機能などを端的に案内するショーカードも大切ですが、スタッフの思い入れを表現することも効果的です。
例えば書店では、スタッフの手書きPOPから全国的ベストセラーが生まれることもあるほどです。同じことはどの業種でも当てはまります。スタッフは、販売員であると同時に、その商品についての専門家でもあります。従って販売を目的としたPOPでも、その文面次第で、第三者からの推薦コメント並みの信頼性を得ることが可能になります。また、お客様と同じ立場から発する「口コミ」的なコメントも共感を与えるために有効です。
帯やパッケージのコピーとの差別化を図るために、宣伝文句ではなく個人の感想、本音であることを明確に表現しましょう。

例1)単行本『前代未聞のトンデモ設定なのに、謎解きはとことん本格。そして、驚愕と感動の結末へ…。圧倒的なリーダビリティと、読了後の深い満足感。
今年のイチ推し決定です!(ミステリ愛読歴15年の私が断言します)』

例2)化粧品『ありそうでなかった発色とツヤで、どんなファッションにも馴染む、上品ネイルが完成。つい自分の指先に見とれてしまいますよ』

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