今日から始める販促テク

1.販促の基礎知識

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販促(販売促進)=セールス・プロモーションとは、販売を促して売上向上、利益増大に貢献するために必要な一連の業務のことです。ある商品を販売するために、意図的に策を講じて結果を出す。そのすべての手段が「販促」であり、マーケティングの中枢であるといえます。広義で捉えると、広告・宣伝、パブリシティ(PR)、人的販売といった営業販売活動もこれに含まれます。
販促には、予算と時間を必要とする大規模なものだけではなく、費用をかけずに今すぐ始められるものもたくさんあります。アイデアとテクニックを駆使して、利益向上を目指しましょう。

販促の種類

商品は基本的に、メーカー→卸売業→小売業→消費者へと移動していきます。
この各プロセスのそれぞれに販促手段があり、最終的な消費者の需要を促します。

  • ① 社内向け … 〔社内コンテスト、報奨金制度、マニュアル作成、研修会 など〕
    メーカー営業部員に対して、販売意識を高めたり、商品知識を向上させたりします。
  • ② 流通業者向け … 〔セールスコンテスト、広告ツール提供、販売員派遣 など〕
    卸売業者や小売業者に対して、販売力向上の手段を講じます。
  • ③ 消費者向け … 〔プレミアム、ノベルティ、サンプリング、セール など〕
    景品や割引または催しなどでアピールし、直接的にお客様の購買意向を促します。

販促の役割

企業の目的とは利益を得ることであり、それにはまず自社の商品やサービスをより多く販売することが必要です。しかし類似の商品があふれる中、営業や販売だけで競合他社と戦っていくには限度があります。そこで力となるのが、営業・販売を支援することを専門とする、販促業務です。

☆ターゲット

販促は、新規の開拓から既存の深耕まですべての客層を対象に行います。

  • ① 顧客   … すでに取引のある客層
  • ② 見込客  … 顧客にできる可能性のある客層
  • ③ 不特定客 … 一度も取引のない客層

対消費者の場合、まずは広告などで告知を行い、不特定客に試用を促すなどして広くアピールして新規客を獲得します。
同時に、既存客との取引密度を高め、リピート客から固定客へと導いて行くことで、売上を伸ばしていきます。
対流通業者の場合、その商品を優先的に扱いたいという気持ちと、積極的に販売したいという意欲を刺激し、取引の継続と増大を目指します。

☆製品ライフサイクル

多くの商品には、生き物のようなライフサイクルがあります。市場への参入から撤退まで、その段階ごとに適した販促テーマと効果的な販促手段があります。
言い換えれば、適切な販促を講じることで商品の寿命を伸ばすことができるのです。

① 導入期〔新商品を発表し、市場に投入する〕

認知度を高めることと、流通を確保することがテーマとなります。市場に進出するための最初の難関であり、販促の力が強く求められます。
広告全般、サンプリング、モニタリング、オープン懸賞などが効果的です。

② 成長期〔積極的に育成し、市場での存在を拡大する〕

商品の特性や優位性をアピールして売上拡大を狙います。新規開拓と同時に、顧客維持にも力を入れる必要があります。ブランドイメージを育て、競合との差別化を図っていきましょう。
デモンストレーション、クーポニング、クローズド懸賞などが効果的です。

③ 成熟期〔売上が安定し、市場での位置付けが確定する〕

商品が市場に充分浸透すると売上は頭打ちになっていきます。この時期に活性化の手段を講じることで、商品の寿命を伸ばしましょう。
割引や増量、クーポニングなど、顧客維持を目的としたサービスが効果的です。

④ 衰退期〔市場でのピークが過ぎ、売上が下降する〕

完全に普及品となると、需要量は減っていきます。
これまでに得た販売データや顧客データを活用し、次の展開に継げていきましょう。
その商品によって作り上げたブランドイメージは、他商品の販売に役立ちます。

プッシュ戦略とプル戦略

商品を販売するにおいて、需要を拡大していく方法は二つの戦略に区分されます。

・プル戦略   … 宣伝・広告などによって認知度を高め、消費者の側から商品を求めてもらえるようにする「引き」の販売戦略です。食品や消耗品などの低価格商品や、市場における位置付けが安定した商品に向いています。

販売の流れ:消費者→(流通業者)→企業

・プッシュ戦略 … 企業の側から積極的に営業をかけて売り込んでいく「押し」の販売戦略です。新商品や高額商品など、販売に案内や説明が必要な商品を販売する際に効果的です。

販売の流れ:企業→(流通業者)→消費者

セールスキャンペーン

プル&プッシュ戦略を同時に行うのが、セールスキャンペーンです。
新商品の発売や既存商品の活性化に際して、期間を限定して集中的に行います。

プル  :お客様を販売の場へ呼び込む

プッシュ:その場で購入を決意させる

☆実施手順

キャンペーンはその規模によって大きな費用がかかります。利益を上げることが目的となる販促ですが、キャンペーンを打つことはマイナスからのスタートになります。

実施に当たっては、充分な準備と企画が必要です。

①市場調査:市場における商品の需要度や競合動向、消費者動向などを調査します。

②目標設定:戦略課題を分析し、流通業者や消費者への対策と目標を設定します。

③予算設定:広告予算などの経費から商品売上目標まで各カテゴリの予算を立てます。

④展開計画:広告、PR、プロモーションなど、販売に至るまでの展開を策定します。

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