分かり易い文章の書き方

1.書き始める前に

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はじめに

文章を書くことや文章をまとめることは、とっつきにくいと思われ敬遠されがちですが、ここで紹介していくポイントを参考にしていただければ簡単にできるようになると思います。

テーマの選定

まずは、テーマを決めます。そのためにはテーマ選びを失敗しないことが重要です。
ここで失敗すると、内容がどんなによくても読まれない可能性があります。
では、どうするか?
テーマと言っても、そんなに堅苦しく考える必要はありません。たとえば、どんな文章でも「○○について」と書かれています。ここでいうテーマとはこの「○○」だと考えればいいのです。
具体的に言うと、ズバリ「自分の書きたいことを書いてみる」です。
誰でも人に言いたいことや書きたいことのひとつやふたつはあるものです。
それを素直に文章にすればいいのです。まず「文章になれること」から始めます。
ただし、今後、文章を書き続けていくことで文章に慣れていき、自分自身がステップアップし、さらにもう一段上を目指し「頭がいい人」といわれるような文章を書きたくなったときは、前述の「自分の書きたいこと」をテーマにしないことです。それは「自分の書きたいこと」は、結局は独りよがり的なことになり面白さに欠けるからです。
この回避策としては「人が読みたがっているテーマは何か?」を考えることです。
注意することは「人が読みたい」というテーマでも自分自身が書く意欲がないなら書くべきではありません。それは無理やり書いても内容は面白くならないからです。
読み手が読みたがっていると思うテーマをいくつか考えて、その中から「自分の書きたいこと」と合致するものを選べばいいのです。

書くネタが浮かばないときは

テーマは「読み手が読みたいもの」と書きましたが、時にはネタがなく困ることもあります。そのようなときのテーマ発見方法の参考例としては、本や雑誌のタイトルや見出しをヒントにしてその中から興味をひかれたものを自分なりにアレンジして、テーマにしてしまう方法や、新聞の投稿欄からテーマを拾い同感と思えば共感する文章を書き、違うと思えば反論する文章を書くといった方法です。
映画などのタイトルからとる方法もあります。ただし、中身を知らないほうがよいでしょう。知ってしまうと内容が似てしまいカブってしまうからです。
また、テーマのネタ探しはプロの作家の知恵を借りるのも一手です。

抽象的なテーマは具体的に書きあらわすこと

第三者からテーマを与えられたときは、よく抽象的なテーマになります。そんな時の注意点があります。
まず、テーマは「論ずる」のではなく、「語る」のです。
これを意識した上で抽象的なテーマと向き合います。
自分の実体験や自分が目にした事実などを材料にして、具体的に語っていくのが大切です。
自分に当てはめた具体例を書いていくと、頭の中が整理され、抽象的だったテーマの意味もクリアになり、自分の中で咀嚼したものだけが書けるようになり、テーマが抽象的であっても文章はわかりやすいものになります。

テーマの切口が見つかる方法

抽象的なテーマを語るための実体験や事実が思い浮かばないときは、テーマを一見関係なさそうなモノと結びつけてみるという方法があります。
抽象的なテーマを具体的なモノと結びつけることで記憶の中に埋もれていた実体験や事実が掘り起こされれば、それを糸口にして語ることができます。
また、テーマに副題をつける方法もあります。
副題をつけてみると抽象的なテーマが一気に具体的になります。
自分なりの結論にもっていけそうとなれば、あとはどんな材料をどう並べるかを考えればいいのです。
切口ひとつで平凡なテーマも新鮮になるし、反対に新鮮なテーマは陳腐にもなります。
テーマと切口の関係は料理における素材と調理法の関係に似ています。調理法ひとつで、同じ素材でも、違う料理になります。
どんなに抽象的でありふれたテーマでも、面白そうな切口が見つかれば、面白い内容になります。

テーマ設定の注意

「自分がわからないこと」は書かないことです。
なぜか?
それは自分が書きたい内容をしっかりつかんでいないと、どうしても文章が抽象的になったり、ボカした書き方を多用したりするからです。
書いている当人が理解しないまま書きつづっていると陥ってしまうパターンです。

テーマ設定

そして、自分がわかっていることは丁寧に書くことです。ありがちなのが、自分のわかっていることくらい、他人もわかっているだろうと思い込み、そんなことを丁寧に書く必要はないだろうと、つい省略して書いてしまいます。結果、相手には意味不明な文章になります。自分のわかっていることと、他人のわかっていることは、一致しないものです。あるテーマについて書くとき、他人より自分のほうがわかっていることが多いのに自分のわかっていることをサラリと書いてしまっては、読んでいる側にとってはわかりにくい文章になってしまいます。自分のわかっていることこそ、丁寧に書く必要があります。
また、文章を書くときは常に読み手を意識し、読み手にふさわしい内容や文体となるようにします。

文章を書く上で注意することは、

1.すべての読者に「いい顔」をしようとしないことです。
すべての読者に「いい顔」をしようとすると、文章の表現方法が限られて身動きがとれなくなるからです。

2.受け狙いをしないことです。
笑いをとろう、受けようなどと受け狙いの意識があると、文章が下品になるからです。
笑いを誘う文章、つまりユーモアのある文章というのは非常に難しいところです。ユーモアは内容だけでなく、文体によってもかもし出されるものでユーモアな文章を書くためには才能と努力が必要です。
また受け狙いと同じように読者に媚びるというのもNGです。読者に媚びている文章は読者をバカにしている印象を与えるからです。
たとえば、「すでにご承知のように?」「賢明なる読書なら?」といった言葉が乱用される文章は読者が読んでいて不愉快になります。
「人の読みたいものを書く」「誰が読者かを意識する」「受け狙いをしない」このポイントをおさえて、文章づくりをします。

書く意欲がわいてくるヒント

文章力の上達には、とにかく「書く」しかありません。どんな場所でも書斎になるので、まずは「文章を書く習慣」を身につけることからはじめます。
そして、最低でも一時間は集中し、それを週に一度は実行していきます。
習慣化ができれば、文章が上達するのは時間の問題です。

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