印刷についての豆知識

3.印刷の流れ 2

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印刷工程

印刷での制作物は、大きくわけると前工程(Prepress)、印刷(Press)、後加工(Postpress)と3つの手順を経て製品化されます。

コンテンツ制作

コンテンツ制作とは、文字主体と写真主体にわかれます。
文字原稿、図版、写真・表などを取りまとめて、どのページにどのコンテンツを盛り込むかを決定していきます。

デザイン・校正

コンテンツがある程度まとまると、デザイン処理をします。
それから校正を行います。
現在ではPDFによる校正も増えてはいますが、紙面にしての校正がまだまだ一般的です。

面付け

校正が終わり、コンテンツ、デザインが確定すると面付けという処理をします。
印刷作業は、仕上がりサイズの用紙に1ページずつ裏表を印刷しているわけではなく、数ページから十数ページずつ大きな用紙に印刷します。
たとえばA5サイズの書籍の場合、半裁の用紙に片面で8ページ、両面で16ページ印刷します。
印刷し終わったら用紙を折って(折丁といいます)、余分なところを断裁して、A5サイズに仕上げます。
普通1枚の用紙に印刷するページ数は2,4,8,16,32です。1枚の用紙に配置されるページ数によって『4面付け』『8面付け』などと呼びます。
印刷されたものは印刷後、丁合い、折り、綴じ、断裁という工程を経て、商品になっていきます。
面付けは、前工程の最終段階になります。いったん面付けを行うとページの移動は非常に困難になるので注意することが必要です。処理時に正しいページ順になるように、印刷機が使う大きな紙にページを配置する作業のことです。

出力

面付けされたデータは、製版フィルムまたは刷版(プレート)に出力されます。
そしてフィルムおよび刷版は、印刷で使う色の数だけ出力されます。
出力方法は大きく2つあり、イメージセッタから製版フィルムを出力する方法と、CTPから刷版を出力する方法があります。
刷版の素材は、フィルム→刷版では金属(PS版)ですが、CTPの場合、プラスチックも加わります。プラスチック、金属の順で耐久性(耐刷性)が高くなるので、部数に応じて素材も選択されます。
刷版にはこのほかに紙もあります。紙刷版は、軽印刷と呼ばれ、コストが低く済むので、小さな印刷機で小部数を印刷するときに使われます。プラスチックは紙と金属の中間の耐久性で数千部程度の印刷に利用します。このように部数によって使い分けをします。

印刷

刷版が用意され、色見本(校了紙)と付きあわせて、違いがないかのチェックをします。この作業を検版といいます。
検版が終われば、刷版を印刷機に装着して印刷が始まります。
印刷機のインキを紙に転写する部分は胴と呼ばれ、胴の数がその印刷機で使える色数を決めます。
使用される印刷機は通常、輪転機です。輪転機は大きなロール紙を使います。
そのほかに、カット紙を使う枚葉機と呼ばれるオフセット印刷機があります。、輪転機の特徴は、枚葉機よりも高速であることです。

後加工

印刷されたものは、丁合い、折り、綴じ、断裁という処理が施されて市販の体裁の商品になりますが、印刷物を本の体裁にする場合の後加工のことを製本といいます。綴じる順に並べ替える処理を「丁合い」といいます。

綴じ方の種類 その1

綴じ方には主に無線綴じと有線綴じがあります。
無線綴じは接着剤で接合する方法です。
方法としては単ページになるように折ります。
その後に綴じる側(接合する側)を断裁します。
これらの処理を数ページ?数十ページの単位で行い、それらをまとめて表紙でくるみます。
その後に、綴じる側以外の三方(天、地、ノド)を、断裁します。

綴じ方の種類 その2

有線綴じは糸によって綴じる方法です。
方法としては2ページを見開いた状態になるように折った後に、単ページになるように折ります。
これらの処理を数ページ?数十ページの単位で行い、それらをまとめて表紙でくるんでから、綴じる側以外の三方(天、地、ノド)を、断裁します。三方を断裁するのは、これらの部分に余白を生じているからです。また、断裁によってページの天地、ノドが合うようにする効果もあります。
表紙は、三方を断裁する前に行なう場合と、断裁後に改めてつける場合もあります。
たとえば雑誌の場合、断裁の前に表紙をつけるのが一般的ですが、書籍では、ペーバーバックなどの場合を除き、断裁後に表紙をつけることが多いです。
また、本の中身を綴じるときの綴じ方と、本の中身をくるむ表紙の作り方によって分けることができます。
本でたとえると、本はまず平らな用紙に印刷されます。印刷された用紙は「刷り本」と呼ばれていますが刷り本は8ページ、16ページ単位です。これをページ順に並ぶように折り、折り加工が済んだ本を「折本」といいます。折本を1折、2折と最後まで順番に並べていくことを「丁合い」といいます。

綴じ方の種類 その3

週刊誌やパンフレットなどでよく使われているのが中綴じという方法です。中綴じは紙を2つに折って、表紙も含めて中央を針金で綴じる形式です。
中綴じのメリットはページが開きやすいところです。製本の手法としても比較的簡単で針金があれば製本できます。
ただし、分厚い本には向きません。

表面加工

本屋さんに陳列されている本のほとんどは、カバーがかかっています。
このカバーは中身と違って、てかてか光っています。これは用紙の表面を加工しているためです。表面加工する目的としては、印刷した面を傷や汚れから守り、印刷物の耐久性を高め、印刷物をより美しく見せるためです。
表面加工にはニス引き、ビニール引き、PP貼り、エンボス、箔押しなどがあります。

表面加工その1

ニス引き/ビニール引き
ニス引きとは、紙の表面に光沢を与えるために、紙表面に水性や油性のニスを塗ります。
印刷機にコーティングユニットがついているものがあり、紙への印刷と同時にニス引きを行うこともできます。
ビニール引きは、ニスの代わりに酢酸ビニールを塗って光沢を出します。ニス引きに比べてビニール引きのほうが光沢度は高いです。

表面加工その2

PP貼り
PPとはポリプロピレンのことで、フィルム状になった素材です。OPP袋が代表的な品物です。
これを紙の上に置いて熱で圧着します。PP貼りをすることで光沢度が上がり、耐久性も高くなるので、表紙などに良く使われます。
注意する点としては、紙のリサイクルの観点からは、PPコートされた紙は直接、再処理に回すことができないということです。

表面加工その3

エンボス
エンボスとは、浮き出し加工といいます。印刷した紙に型を押して、凹凸をつけることで浮き出したような感じを表現します。文字やロゴを浮き出したりしてインパクトのある仕上がりにできます。
箔押し
箔押しは、書籍の外箱や表紙などで使われ、金や銀の飾りをつけることです。金、銀、銅、アルミの箔、色箔、顔料フィルムを加熱した金属板で紙などに
圧着をする。表面が平らでない紙や、布、OPP袋、OPPシート、ビニールクロスにも箔押しをすることができます。

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