容器・包装に関する技術

6.イージーオープニング機能を持つ包装技術

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包装には内容物を保護するという重要な目的があります。
水蒸気やガスバリア性の優れた包装素材を使用し、しっかりと封をすることが必要です。

しかし保存だけではなく、その内容物を簡単に取り出すことが出来なくてはなりません。
易開封性(イージーオープニング)と呼ばれる要素が必要なのです。
密封性と易開封性とは相反する要素ではありますが、この二つが両立してこそ、優良な商品であるといえるのです。

また内容物を取り出す際には、缶切りやはさみなどの道具を必要としないことが第一条件です。
これらに頼ることなく、消費者が無理のない力で開封することが出来ることが大切な要素なのです。

包装容器のユニバーサルデザインという観点からも重要な考え方となっています。

さて、様々な包装容器にイージーオープニング機能を付与する方法を考えてみましょう。

#1# 金属容器の蓋

ビールや清涼飲料に使われている金属缶容器について考えてみましょう。
これらは強度があり、密封保護性や再利用性に優れています。
現在は、キャン・エイド(イージーオープニング蓋)という技術が施されています。
飲料缶の多くは加工性の優れたアルミ材を使用しています。
そして蓋の部分に開口部に合わせて切り込み(ハーフカット)が入れられています。
そのとって(タブ)を引き起こすようにすると、簡単に開くという仕組みになっています。

以前はプルタブ方式が利用され、蓋と分離されるようになっていました。
しかしタブのポイ捨てなどの環境問題が懸念されるようになりました。
そこからタブが蓋から分離しないステイタブ式(SOT)のイージーオープニング蓋が使用されています。

また、調理食品や果物の缶詰には蓋の周囲に固定したリングを押し上げる方法でのイージーオープニング蓋が使用されています。
液体調味料や食用油のプラスチックボトルなどにも応用されています。

#2# ヒートシール軟包装袋の開封口
プラスチックフィルムを使用したラミネート包材があります。
食品や医療品のパウチ式シール袋などはヒートシール軟包装袋と呼ばれています。

製袋、封かんはヒートシールによって行われています。
時によってはシールを剥がしにくいこともあり、開口のためにイージーオープニング機能が必要とされています。

そのために開口位置に様々な工夫がなされています。

●開始点(ノッチ)を示す切り込みを入れる。
納豆のたれなどの添付用調味料に使われています。

●ノッチレスカット
開始点(ノッチ)を必要としないノッチレスカットと呼ばれる技術が開発されています。
シールの淵のどこからでも開封することが可能です。

●直線カット機能
開こうとする方向に直線でカットすることが出来る直線カット機能を持つものもあります。

#3# プラスチック半剛性容器の蓋
プラスチック製のカップやトレイなどを半剛性容器といいます。
カップ麺やプリン、ゼリーなどの容器を指します。
これらの蓋はスムーズにはがせることが重要です。

イージーピール(易はく離性)の要素が開発されています。
イージーピール(易はく離性)を付与するためには様々な樹脂を組み合わせたブレンド樹脂が使用されます。
二軸延伸フィルムをブレンドすると直線カット性に優れているといわれています。
OPP(二軸延伸ポリプロピレン)を用いることによってカット性が極めて容易となり、直線性にも優れているといわれています。

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