容器・包装に関する技術

5.ヒートシール機能を持つ包装技術

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ヒートシール機能は包装技術の中で最も重要な機能といわれています。
微生物が侵入できない密封包装のことを指します。

主な密封包装は3つ挙げられます。

#1# ヒートシール
#2# 密栓
#3# 二重巻き締め
この中で最もポピュラーなものがヒートシール機能であるといわれています。

食品を保存するためには、ヒートシールで密閉した袋を減圧、真空、乾燥、冷却などさまざまな包装技術を駆使しなくてはなりません。 外気の影響を遮断するためにも、このヒートシール機能が重要であるといわれています。

そのためには、プラスチックフィルムとシールを熱板に密閉する方式が一番簡単な方法であるといわれます。

適しているとされるプラスチックフィルムを挙げてみましょう。

良好な結果の順に

LDPE(低密度ポリエチレン)
HDPE(高密度ポリエチレン)
CPP(無延伸ポリプロピレン)
OPP(二軸延伸ポリプロピレン)
となります。

フィルムを加熱すると熱分解されていきます。
これが始まる温度を融点といいます。
この温度がヒートシールに最も重要な要素になります。
融点が低いフィルムは、ヒートシールには適しているが、耐熱性に劣ることになります。
熱収縮性の少ないフィルムを選ぶ必要があります。

また加熱した時の流動性がヒートシールに大きな影響をもたらします。
それがある方がヒートシールには適しています。
しかしありすぎると、耐性に欠けることになります。

ヒートシールするための高分子のプラスチックフィルムにシーラントフィルムと呼ばれるものがあります。

主なものに、
#1# LDPE(低密度ポリエチレン)
#2# CPP(無延伸ポリプロピレン)
#3# EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)
などの樹脂が挙げられます。

この中で主流とされているものは、LDPE(低密度ポリエチレン)とされています。

●LDPE(低密度ポリエチレン)の特徴について考えてみましょう。

1. ヒートシール強度が強いため、水類や重量物などの包装に適しています。
2. 温度の影響が少ないため、包装のための機械を選ぶ必要がありません。
3. ヒートシール性が低いため、機械での高速での作業が可能です。
4. 液体を充満することが可能です。
5. 防湿性、防水性に優れています。
6. 耐寒性に優れています。
7. 酸、アルカリなどの影響が少なくて済みます。
8. 密度や高温時に流れにくい利点があります。
9. 耐熱性に欠け、レトルト殺菌の温度に対応が出来ません。
10. ガスバリア性に欠けます。
11. 表面硬度に欠けます。不透明になる場合があります。
12. 樹脂臭があるため、レンジに不向きです。
13. 帯電性があります。

包装素材の使用用途としては、インスタントラーメン、麺つゆなどの液体スープ類に使用されることが多くあります。

●CPP(無延伸ポリプロピレン)の特徴について考えてみましょう。
素材自体で使用されることはなく、エチレンなどの他の素材とともに使われることが多い素材です。
ヒートシール強度が低く、硬いことがあります。
防湿性、防水性に優れています。
そのため、せんべい、スナック菓子などの保存には最適とされています。

●EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)の特徴について考えてみましょう。
柔軟性に富み、耐衝撃性に優れています。
伸びがあり、ヒートシール強度が強いことがあります。
そのため、水産加工品や乳製品、畜産加工品などのスライスハム製品の容器に使われています。

その他のプラスチックフィルムについても考えてみましょう。

●アイオノマー樹脂フィルム
シール強度が強く、低温シール性に優れています。
耐油性、また金属との接着に極めて優れています。
深絞り性に優れています。
このため、水産加工品の絞りのある製品や、お茶づけのり、即席みそなどの接着部分に使われています。

プラスチックフィルムは私たちの様々な生活の用途に対応できるように開発が進められていることが分かります。

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