通販の第一印象はOPP袋

1.通販のブランドイメージ作り

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人でも物でも、第一印象は大切です。それは物事を判断する最初の基準となるからです。
その印象を決定付ける最も大きな要素は視覚、つまり「見た目」だといえるでしょう。

顧客を中心に据えたダイレクトマーケティングにおいて、視覚イメージ作りは重要な課題です。最初の印象で期待感や好印象を与えることができれば、レスポンスに繋がることはもちろん、それに応えることで顧客との絆を生みだすことができます。
どのような商品を扱う場合でも成功の鍵となるのは、物理的利益だけではなく、満足感や優越感をお客様に届けること。その付加価値こそが「ブランド」となります。

販売事業の成功(一時的ではなく長期的な利益を得ること)には、お客様との絆をつくるブランドの確立は欠かせません。
数ある類似商品の中からお客様に認識され、選ばれ、さらには末永く愛用してもらうために、「見た目」から始まるブランドイメージ作りについて考えていきましょう。

▽ ブランドとは

そもそも「ブランド」とは何でしょうか。
元々は、放牧されている牛に捺された「Burned(焼印)」が起源だといわれています。
それは消費者が特定の生産者の牛を識別するための標であり、同時に生産者が消費者に向けてその牛の品質を保証するという約束でもあったのです。
区別(差別化)することと、保証(約束)すること。それがブランドの原点であるといえるでしょう。

現代のマーケティングにおける「ブランド」には、様々な捉え方があります。
米国マーケティング協会の定義によると…
『ある売り手の製品やサービスを識別し、競合する他の売り手の製品やサービスと差別化するための名称、用語、サイン、シンボル、デザイン、またはその組み合わせ』

このように、ブランドとは商品や企業そのものではなく、非常に抽象的なものです。
企業側の戦略やビジョンと顧客側のイメージや記憶が一体となって、人の心の中に生まれる目に見えない魅力であり引力であるといえるでしょう。

目に見えない概念であるからこそ『名称、用語、サイン、シンボル、デザイン』を用いて、可視化することが必要なのです。

▽ 「製品」と「ブランド」の違い

同じ用途や機能を持つものでも、単なる製品とブランドは異なります。
製品が物質的なものだとすれば、それに顧客のイメージや企業の独自性といった無形の価値が加わったものがブランドであるといえます。

例えば、ペットボトル入り緑茶を数種類飲み比べて最も美味しいと感じるものを選んでもらうという実験をする際、ボトルにラベルが付いているものといないもの(目隠し)とでは、結果が異なってしまうことが多々あります。それがブランドの影響力です。
製品のみならず、サービスやイベント、企業、人、場所などもブランドになります。

製品:牛肉 ブランド:松阪牛
製品:花柄の布 ブランド:リバティプリント
場所:コンサート会場 ブランド:東京武道館
催し:スポーツ競技会 ブランド:オリンピック

「△△といえば、○○」というように、一般名詞からすぐに名前を思い浮かべてもらえる固有名詞が「ブランド」であるともいえます。

▽ ブランドイメージとは

あるブランドに対してお客様が抱く期待、感想、体験、価値観などの総体であり、他のブランドとの比較によって決定付けられます。
そこから連想されるものは3つに分けることができます。

 ①属性       〔固有の性質、特性、素性など、客観的に示すことのできる事実〕
 ②パーソナリティ 〔個性、特徴など、お客様に識別され、記憶されるための要素〕
 ③ベネフィット   〔お客様が得ることのできる物理的、精神的利益〕

これらすべてに高い価値が認められると「ブランド力」になるのです。
イメージを形成する要素を検証していきましょう。

例1)「ブランド」と聞いてまず思い浮かべるのは…

 ①属性       :パリの老舗、高級革製品店
 ②パーソナリティ :印象的なシンボルカラー、ロゴマーク、有名デザイナー
 ③ベネフィット   :持っていると自慢できる、時代を問わず使える

例2)「高級」ばかりがブランドではありません

 ・属性       :地方の個人商店、飲食店
 ・パーソナリティ :珍しい材料、ユニークなネーミング、手作りのパッケージ
 ・ベネフィット   :「通」になった気分が味わえる、話題を先取りできる

▽ ブランドイメージの構築

ブランド力を高めるには、企業が提供したいイメージと顧客の期待するイメージを統一することが重要です。曖昧な感覚であるイメージも、はっきりと構造化していくことで明確な形となり、共通認識が可能となります。
ブランドイメージ構築の指標となるのが、基本シンボルと表現要素です。

・基本シンボル〔名前、ロゴマーク、カラー、スローガンなど〕
ブランドの価値を象徴するこれらの要素は、個性と特徴を具現化しつつも、見やすく、読みやすく、覚えやすく、使いやすいことが求められます。また、見た目の心地よさ(美しさ)や、時代を問わない耐久性、多くの人に受け入れられる普遍性も必要です。

・表現要素  〔広告、パッケージ、キャッチコピー、店舗空間など〕
顧客が最初にブランドを意識する表層部分です。企業と顧客とのコミュニケーションの場でもあります。ブランドの魅力を余すところなく表現し、的確に伝えましょう。
無店舗通販では特に、DMやカタログなどの送付物と商品のパッケージが大切です。

単に「目立つ」ことを目的とするのではなく、すべてにおいて一貫した世界観を表現することで、イメージを明確化していきましょう。

▽ ブランドマーケティングの効能

ブランドの原点は他との「区別」です。ブランドイメージを利用したマーケティングは、販売効果や効率を高め、長期的な利益を見込むことができます。

①競合と差別化できる
商品に「ブランド」というタグを付けることで、その優位性と差別性を示すことができます。競合他社の類似商品との区別を明確にし、特徴を印象付けましょう。

②優良顧客が確保できる
一度ブランドを認知したお客様は、次からはブランドで「選択」してくれるでしょう。
リピート客から固定客、そしてロイヤルカスタマー(真のお得意様)へと繋がります。

③低価格競争から離脱できる
ブランドの付加価値を認めてくれるお客様は、多少の価格差は気にしません。
他社類似商品と低価格を競う必要がなくなり、プレミアム価格設定が可能になります。

④宣伝・広告の効率化が図れる
ブランドとしての認知度があれば、常に新商品は顧客に注目されることになります。 
過剰な宣伝は不必要となり、広告費の削減が見込めます。

▽ ブランドとパッケージ

中身(商品)より先に目につくパッケージ。その役割は大きく分けて二つあります。
具体的情報の提供(広告)と、イメージを目に見える形にすることです。
双方のバランスを考えながら、ブランド価値を表現していきましょう。

①広告の一部として商品を紹介する
商品名、企業名、ロゴマークなどブランドの基本シンボルに加えて、コピー(読む文章ではなく「見る」文章)を添えることで、中身へと誘導します。DMやチラシと同じくアイキャッチ効果を一番に考えて作成します。

②視覚デザインを通してブランドイメージを伝達する
ロゴマークやイメージカラーを効果的に使用することで、視覚イメージとブランドを直接結びつけることができるようになります。
様々な要素で同じデザインを反復することで、より深くお客様の深層心理に入り込むことができるでしょう。

▽ 通販におけるブランドマーケティングの意義

通信販売事業はリピート購入があって初めて、利益を得ることができるビジネスです。
見込客から新規顧客、リピート客からお得意様へ、どれだけ固定客を増やせるかが最重要課題となります。そこで、必要なのが「ブランド力」です。
強いブランドはお客様との間に、永く変わらない絆を持っています。

ブランド力があると…

①お客様を惹き付けるだけではなく離さない → リピート購入
 「○○だから」選ぶ、愛用する

②単品で終わらずに展開していける      → 同ブランド新商品の購入
 「○○の新商品だから」期待できる、すぐに試したい

③お客様のコレクター心理に働きかける    → 同ブランド他商品の購入
 「○○の商品だから」もっと欲しい、全部集めたい

ブランド認知から信頼を経て、愛着まで辿り着いた最上級のお得意様の存在は、そのブランドに新たな価値を追加し、よりいっそうの「ブランド力」の向上に繋がります。

▽ 通販におけるブランドイメージの重要性

中心には商品と企業。商品のアピールポイントを定め、企業のポリシーを確立し、ターゲットを設定し、リストを用意し、販促物としてカタログやDMなどを作り、広告を打つ。どれを取ってもビジネスを成功させるためには重要な要素です。
もちろん中心から先に生まれてくるわけですが、顧客側からだと、一番外側の要素が一番に目にするものとなるのです。

特に、通販では最初、お客様は実際に商品を手に取ったり試したりすることができません。まずはイメージを売らなければならないビジネスだともいえるでしょう。
DMの封筒を始めとする、外回り=パッケージからブランドイメージの構築を考えていくことにしましょう。

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