OPPという素材について2

1.第六話 「透明ブックカバー」がアツい!

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やっちゃいました……主人の本棚から抜き出したドストエフスキーの『罪と罰』に、カレーうどんの汁を飛ばしちゃいました。坊主くんがお昼寝をしている間にわたしはよく読書をします。坊主くんが起きだしたら読書を中断してお昼ご飯にするのが定番です。いつも、読み途中の本を閉じてそのまま食卓に置きっぱなしにしています。そして今日、やっちゃったわけです……。よりにもよって夫が敬愛してやまないドストエフスキー。わたしは登場人物名で混乱してしまい、上巻の20ページで断念だな、と思った矢先の出来事です。もともとついているカバーは上下にずれてしまうのでいやだ、と夫も私もすぐにはずしてしまいます。それがアダとなりました。あわてて拭き取ろうとしたのが逆効果。カレーうどんの汚れは面積を拡大してしまいました。『罪と罰』だった……何かを暗示しています。

 今回はわたしが汚してしまいましたが、これから坊主くんが自分でコップをもってジュースを飲んだりスプーンで食べ物をかき回したりしたら、きっと本を汚す機会が増えるだろうなぁと思います。主人も読みかけの本をそのままにしておくことが多いので、いつもテーブルの上や畳の上に二、三冊は散らばっています。わたしの文庫本も坊主くんのよだれで表紙がどろどろになっていたことがあります。なんとかならないものかなぁ、と思い悩んでいました。

 そんな時、お友達になったお嬢さんのおうちへ遊びに行くことになりました。聞けば、ママが小説を読むのが大好きとのこと。自慢の蔵書コーナーを見せてくれると言うので、喜んで書斎に入ってみると……お見事!とでも言いましょうか、文庫本が整然と並んでいます!本屋さんよりもきれいに整頓されているような気がします。なんでだろう??

「カバーをかけているからじゃない?」

 ママが本棚から一冊の文庫本を抜き取ると、たしかに透明のブックカバーがかけられています。全ての文庫本にカバーがかけられているので、本棚に収めた時に背表紙が光輝いて見えます。だから本屋さんともなんとなく違う雰囲気で、ピカピカきれいに見えたんですね。

「本屋さんでつけてくれる紙のブックカバーだと、そのまま並べたら背表紙が隠れて何の本かわからないじゃない。「透明ブックカバー」だと題名が見えるからいいよ。」

 「透明ブックカバー」はOPPでできています。だから、もちろん防水・防汚効果もあって、なんでも舐めたり噛んだりしたがる時期のお嬢さんに本をメチャメチャにされることもないとのことです。「透明ブックカバー」、これは画期的です。

 そこでわたしは本が大好きな主人に「透明ブックカバー」をプレゼントすることにしました。本を大切にしたいという思いが強い主人なら、「透明ブックカバー」のプレゼントをきっと喜んでくれるはずです。敬愛するドストエフスキーの『罪と罰』をカレーうどんの汁で汚されても、真っ青になった唇を引きつらせながらゆるしてくれた主人。「ポトフだったらましだったかな」という渾身のギャグも、苦しい胸中のあらわれです。「透明ブックカバー」のプレゼントは、わたしからのせめてもの償いになるでしょう。

 まずは100枚くらいほしいなと思って 「透明ブックカバー」をネットで調べてみると、ワークアップでは100枚から購入が可能とのこと。願ったりかなったりです。また、ワークアップのホームページから「OPP本舗」のホームページへ飛ぶと、100枚単位での購入が可能です。今回はお試しのつもりで、文庫用「透明ブックカバー」100枚を注文してみました。

 文庫用「透明ブックカバー」100枚が届きました。梱包された状態のまま、仕事から帰ってきた主人にプレゼントしました。突然のプレゼントに戸惑い気味の主人、中を開けると……最初、「??」という顔をしていました。わたしは「透明ブックカバー」をするりと一枚手に取って、予め本棚から抜き取っておいた文庫本に装着してみました。とても簡単に装着でき、スムーズに仕上がります。主人は思わず感嘆の声を漏らし、拍手しながら笑顔を見せてくれました。「透明ブックカバー」なら表紙の大部分をすっぽり包み込んでくれるので、カバーが上下にずれることもありません。週末は夫婦仲良く蔵書に「透明ブックカバー」を装着しよう、と約束しました。

 週末、夫婦仲良く「透明ブックカバー」装着に集中していると、坊主くんがハイハイしながら様子を見に来ました。いたずら大好きな坊主くん、目を爛々と輝かせながら文庫本にかじりつきました。

「コレコレ!舐めちゃダメ!」

 と言いながら坊主くんを本から引き離しました。でも安心です。既に「透明ブックカバー」装着済みの本だったので、よだれをさっと拭き取れば問題ありません。

 全ての文庫本に「透明ブックカバー」を装着して本棚に収めました。ピカピカと輝く背表紙が整然と並び、見違えるほどです。カレーうどんもカレーそばも、もう怖くありません!

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