OPPという素材について

5.第五話 おんぶ母さん流「OPP袋」活用術

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ポストカード集めが趣味です。一番好きなのは、地元の美術館で特別展が開かれている時に、併設ミュージアムショップで売っているポストカードです。特別展の開催期間中しか買えないというプレミア感から、ついつい買い過ぎてしまいます。しかも、同じ絵のポストカードを必ず二枚買うようにしています。一枚は大切な人へのメッセージカード用、もう一枚はポストカードコレクション台帳への収納用です。ポストカードコレクション台帳を開くと、実際に本物の絵を目の前にしたときの感動がよみがえり、ゴージャスな気分に浸ることができます。台帳はポケット式のアルバムです。時折、絵本を見せる感覚で坊主くんに無理やり台帳を見せ、「素晴らしい絵でしょう!」と伝えますが、幼い坊主くんにとっては怪獣が描かれている絵本やリズミカルでのんきな擬音語が並んだお話のほうがよっぽど面白いらしく、台帳には見向きもしません。名画に触れて情操教育を、なんて下心から無理やり見せている節もあるのかもしれず、親バカぶりが浮き彫りになって坊主くんに無碍にされた台帳をむなしく片づけることもしばしばです。

 ポストカードは「OPP袋」に入って販売されていることが多いです。「OPP袋」に入っているとポストカードに指紋や皮脂汚れがつかないので安心です。もちろん裸のまま展示されていてレジでそのまま紙封筒にまとめて入れられるケースもあります。そういうときは少しだけ残念な気持ちになってしまいます。名画が印刷されたポストカードが一枚一枚「OPP袋」に入っていると、大切に印刷され、大切に運搬され、大切に販売されているんだなぁ、と感じます。

大切な人へ贈るメッセージカード用のポストカードは、そのまま「OPP袋」に入れて保管します。「OPP袋」に入れておけば、指紋が付いたり皮脂で汚れたりすることもありません。それだけではなく、一枚一枚個別に「OPP袋」に入っていると、高級感が漂います。その美術展でしか買えなかったという稀少性、貴重性を際立たせるのに「OPP袋」で保存するのは最適です。もしもこのエッセイを読んでいる方で、素敵な絵が描かれたポストカードを「OPP袋」から取り出してしまい、束にして輪ゴムで一括りにしている方がいらっしゃったら、ぜひこれからは「OPP袋」に入れたまま保管することをお奨めします。もし「OPP袋」から取り出して輪ゴムで一括りにしていることを後悔している方がいらっしゃれば、ワークアップでは個人のお客様へも「OPP袋」を販売しているので、購入を検討されてもいいかと思います。それほどポストカードを「OPP袋」に入れたまま保管することはコレクターにとって重要なことなのです。

 メッセージカード用のポストカードは「OPP袋」に入れたまま保管しますが、ポストカードコレクション台帳への収納用は、「OPP袋」から取り出します。指紋が付かないようカードの端をそっと押さえながら丁寧に。台帳へおさめるときも同様。ポストカードをうまくおさめるたびに、満ち足りた気持ちで初めのページから台帳を眺めます。台帳が「完成する」ことはありません。作り上げていく台帳に終わりはないのです。

 ところで、台帳への収納用ポストカードが入っていた「OPP袋」はどこへ行くのでしょうか。当然ゴミ箱……ではありません!ポストカード用「OPP袋」はそれこそひとまとめにして(輪ゴムで括ったりはしません。しわしわになってしまいますからね。)大きめの封筒に入れて保管しています。「OPP袋」は何かと重宝するのです。一番重宝するのは写真をプレゼントするときです。家族や友人が遊びに来てくれると、坊主くんを中心にして必ず写真を撮ります。お客様が席を立ったすきに、こっそり素早くプリントアウトします。そしてお帰りの際に先ほど撮ったばかりの写真を渡すと、サプライズプレゼントをもらったような気分になってもらえるようです。驚きと喜びで感激してくれるお客様の表情を見るのが大好きで、できる限りその日のうちに写真を渡すよう心がけています。なかなか席を立ってくれないお客様には、プリントアウトしたものを後日手紙と一緒に送るようにしています。このように写真をプレゼントする時に重宝するのが、保管しておいたポストカード用の「OPP袋」です。写真を渡すとき、「OPP袋」に入っているとプレゼント感が増す気がします。リボンがかかっているわけでもない、ファンシーな包装紙に包んでいるわけでもない、無色透明の「OPP袋」に入っているだけなのに、プレゼントにこもる愛情が透けてくるのです。不思議です。写真を裸のまま渡すと、当然指紋や皮脂汚れが気になります。しかし、写真を「OPP袋」に入れて渡すことの利点はそのような合理性の面だけではない気がします。綺麗な紙封筒にそのまま写真を入れるよりも、無色透明な「OPP袋」に入れている方が、特別感が出るからでしょう。紙封筒に入れる場合にも、「OPP袋」に入れたうえで封入するほうがプレゼントに適しています。

 ポストカード用「OPP袋」の用途は、写真を入れるだけではありません。小さな子どもが遊びに来る予定があるときには、「OPP袋」にキャンディーやチョコレートを入れてリボンで口を縛り、ミニプレゼントを用意しておきます。帰り際にミニプレゼントをもらった時の子どもたちの笑顔はかけがえのないものです。

 ポストカードが好き、というのはわかりやすいのですが、ポストカード用「OPP袋」が好き、というのも変な話です。でも、縁の下の力持ち的な地味アイテムが、不思議な誘引力を持つことがあるんですね。

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