「DM作成」入門講座2

4.親切で丁寧な心遣い

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以下に示す2つの例、一目瞭然ではありますが、どちらが申込みやすいでしょうか。

当然2番目の方がわかりやすく、申込みやすいでしょう。

本章ではお客様にとって読みやすくわかりやすく、そして「申込みやすい」DMを作るためのポイントをご説明します。

どんなに商品・サービスが優れていても、DMの内容が優れていても、その魅力がお客様に伝わらず、お客様の理解を得られず、お客様が申込んでくださらなければ、販促ツールとしてそのDMは失敗作です。お客様に対して親切で丁寧な心遣いを行うことで、お客様にとって読みやすく、わかりやすく、申込みやすいDMを作ることができます。

もうお気づきかもしれませんが、本稿はお忙しい方にも簡単にご理解いただけるよう、重要箇所は赤線・太字・アンダーラインで強調しています。もちろん全文お読みいただくのが一番ご理解いただきやすいのですが、最低限赤線・太字・アンダーラインの部分だけに目を通していただければ十分DMづくりのポイントが押さえられるよう工夫しております。必要に応じて文字の書体・太さ・色を変えたりアンダーラインをうまく利用したりして、お客様にとってわかりやすい紙面を目指しましょう。

特に留意したいのがオーダー・フォーム(申込書)です。いざ購入!いう最終段階では、オーダー(申込み)フォームに記入することになります。ここで失敗が起きぬよう、最後まで抜かりなくDMを仕上げていくことが重要です。申込み方法が簡単でわかり易いと、レスポンス率が上がります。最近はインターネットのホームページ上に置かれた申込フォームへの入力が最も簡便です。特に、その場で携帯電話からアクセスするケースが増えています。「お申し込みは簡単!今すぐウェブへ!」のキャッチコピーを大きく載せ、URLとQRコードを併記するのが一般的かつ効果的です。アナログなDMの魅力を活かしながら、簡便なインターネットの力を借りることで、DMの効果はさらに高まります。しかし、ネットでの購入に抵抗がある方も少なくありません。そのため、ネット以外の申込み方法も複数準備し、その旨を明瞭に記載しておく必要があります。「お申し込みはハガキ、電話、FAX、インターネットのいずれかで承ります」という旨を明記し、宛て先やお客様の住所氏名までがあらかじめ入力されている申込ハガキ(あるいは申込用紙と送料会社負担の封筒)を同封し、電話番号とFAX番号、URL・QRコードも載せておきます。このようにレスポンス率上昇のポイントは、申込み方法を簡単にすることと、簡単であることを示すことです。

返送用はがきに住所・氏名・電話番号がすでに記載されている、など特定の個人に向けたDMであることを示す方法を「パーソナリゼーション」といいます。充実したデータベースを作っておけば各コンポーネントに氏名などを印字しておくことは容易です。返送用はがきへ個人情報を記入する手間が省けることもパーソナリゼーションの効果です。パーソナリゼーションを行わない場合には、必ず記入例を載せておきましょう。記入例はお客様に書き込んでいただく記入欄の上、もしくは左側に載せましょう。なぜなら、右利きの方が多いので、書き込みながら都度確認するには書き込んでいる右手が邪魔にならない位置である上か左に記入例があることが効率的だからです。

上に挙げた例のうち2つ目では、キャンペーンの締切日を示したうえで、「キャンペーン終了間近!」「お急ぎください!」とお客様にお伝えしています。とにかく「わざわざ」説明しましょう。重要なことは繰り返したり、違う表現方法で説明したりすることで印象づけられます。

上記の例では、締切日を□月末日としています。締切日はDM着日の1か月後の月末ぐらいがわかりやすく且つ十分な期間となります。そのほか15日や10日、20日、30日といった0のつく日が覚えやすいでしょう。締切日は覚えやすい日を設定し、OE(外封筒)、レター(手紙)、ブローシャー(商品説明)、オーダー・フォーム(申込書)などすべてのコンポーネントに明示しましょう。

読み手となるそのDMの送付対象者の特性を考慮した紙面作りを心掛けましょう。たとえば高齢者をターゲットとしたDMであれば、半紙に縦書き・筆文字フォントのレターを添える、読みやすいよう全てのコンポーネントの文字は大きめに、行間は広く取る、などの配慮が親切・丁寧さを生み出します。一方で若年層へは、重要事項はもちろんしっかりと説明した上で、色・デザインをポップにしたり、メール風の文面や漫画・キャラクターをうまく利用したりするなど、礼儀をわきまえながらも上から目線ではないDMづくりを心掛けることも重要です。同時に、色覚異常の方にもお読みいただけるよう文字と地の配色に留意するなど、どなたにとってもお読みいただけるバリアフリーのDMを目指しましょう。

そのほか、一見些細に思えることにも心を配り、どなたにでも気持ち良く手に取っていただき、読み進めていただけるDMづくりを心掛けることが重要です。たとえば、部数の少ないDMを手作りする際には、切手に趣向を凝らすことも可能です。DM内容や土地柄とリンクさせた記念切手やふるさと切手を使うことで、お客様の気持ちに温かいものをお届けすることもできるでしょう。お客様の住所やお名前の間違いは論外ですが、OEの形状によっては住所・氏名の一部が隠れてしまうことがあるので、十分留意しましょう。その点、透明な「セロハン(セロファン)封筒」は、住所・氏名を印字した紙を内容物の中で一番上にくるように封入することでお客様の宛て先を曇りなく明示できるので便利です。またOE(外封筒)の開封口付近に「ここからお開けください」と一言添えるだけで、お客様をスムーズにリードすることができます。フリーダイヤルの電話番号の上に「通話料無料」と一言添えるだけで、どなたでも安心して気軽に電話をかけていただくことができます。

DMに勧められるまま購入するとき、申込者は少なからず不安を抱きます。購入する意思を予め持ったうえで買い物に出かけたりネットショッピングをしたわけでもなく、販売員との対面もせずに、偶然手元に届いたDMで何かを購入するには覚悟が必要です。その覚悟を後押しするためには、不安感を取り除き信頼していただく必要があります。信頼感を持っていただく方法のひとつとして、各種保証について明記しておくことが挙げられます。昨今最も重要なのは「品質保証」です。殊に食品の出荷前検査合格は前提となり、その旨を記載することが常識になりつつあります。そのほか、「安全配送保証」や「返品・交換保証」のほか、アフターサービスについても記載しておくことが重要です。また、DMを一方的に送っているのですから、実際の商品についても送料負担することで信頼感が増します。その際、「送料無料」「送料は弊社が負担いたします」など、DMのデザインや送付先の特性に合わせて文言を選定すると、お客様にとってのラッキー感や安心感をより強固にすることができます。

その他DM送付後に再度連絡し、お客様の疑問に答えたり、より具体的に説明をしたりしながら不安を解消するという手法もあります。「先日DMをお送りさせていただいたのですが、ご覧いただけましたでしょうか」と確認する形で電話連絡をしたり、「FUC(フォロー・アップ・カード)」をお送りしたりして、計2回DMを送付し印象づけます。電話であれば、着後3日以内に連絡を差し上げるのが適当です。DMを送りつけっぱなしにならないよう、あるいはしつこい勧誘と感じられ迷惑になることのないよう、お客様との関係を維持していきたいという姿勢で真摯に連絡を差し上げましょう。

お客様の貴重な時間を割いていただき、読んでいただくという謙虚な姿勢で、受け手の都合を酌むことも必要です。つまり、DMを開封し読んでいただくためには、着日に留意することも大切です。たとえば、個人宛てのDMは、週末に家族で読んでいただくことができるよう、週半ばに発送すると効果的です。一方企業宛てのDMは、ウィークデイに検討していただけるよう週初め月曜着が望ましいので、金・土曜の発送が有効です。また、イベントやセミナーの案内DMは、事前の連絡が必須です。セールなどであれば約2週間前に、重要なセミナーなどは約1か月前にお知らせしたいものです。相手の都合を考えることはコミュニケーションにおける重要事項です。発送のタイミングを見計らうことで、お客様をスムーズにリードして差し上げましょう。

親切・丁寧を心掛けなければ不要なチラシをわざわざ送料を使って送り付けてくる無駄の多い怪しい企業と捉えられます。デジタル媒体に比べて、開封したり紙をめくったりと、お客様にとっても手間のかかる媒体です。だからこそ、お客様の貴重なお時間を頂戴しているという謙虚さを持ち優秀な一流セールスマンたるDMを作り上げる必要があります。

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