DM広告に役立つ知識

5.満足を生む!メッセージの伝え方

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▼演出と誠意

セールスレターを「読んで」「信用して」「行動して」もらうために、各パートの役割を確認してきましたが、さらなる効果的な演出をしていきましょう。
ただし、演出過剰になって商品力以上の印象を与えてしまうのは、買う側と売る側、双方の不利益につながります。
節度ある演出で、誠意のあるメッセージを伝えることが大切です。

 「読んで」面白かった
 「信じて」間違いなかった
 「行動して」良かった

そんな満足を感じてもらえるように、さらに文章を磨いていきましょう。

▼ストーリーを語る

人はストーリーに興味を持ちます。説明書は苦手でも、面白い物語なら大歓迎です。
ベネフィットや商品を単に説明するのではなく、お客様の「共感力」を刺激するようなストーリー仕立てにしてみましょう。
商品に直接触れられないのが通販のデメリットですが、あたかも実際に触れたような気持ちにさせるのが「共感力」です。もちろん物語はハッピーエンドで。

・自分の体験を語る〔一人称〕
体験談には説得力があります。「自分もお客様と同じ○○だった」というのを前提に、その商品に出会ってどうなったのかを実体験として語ります。
自己開示は親近感を抱かせるのに効果的です。親近感から共感へと導く物語を紡ぎましょう。
書出し例) 『すべての始まりは、私が巻き込まれたあるトラブルでした…』

・お客様を主役として語る〔二人称〕
「あなた」を主人公に、その商品を手に入れたらどうなるのかを、実現間近な未来図として語ります。未来のことではあっても「自分の身に本当に起きたことのよう」と感じさせる、臨場感ある物語を創作しましょう。
書出し例) 『想像してみてください。半年後、鏡に映ったあなたの表情を…』

・第三者を主人公として語る〔三人称〕
知人でも架空の人物でも構いません。「お客様に似た人」を主人公に、その人物の身の上に何が起こったのかを語ります。自分と同じような悩みや欲求を持った人物がドラマティックに変わっていく、そんなストーリーにお客様を引き込みましょう。
書出し例) 『彼女は去年まで、ごく平凡なOLでした…』

▼シンプルに語る

どのような語り口で書くにしても、重要なのはメッセージを届けることです。
いくらロングレターとはいえ長編小説ではありません。長すぎると読んでもらえません。
多彩すぎる内容やくどすぎる文章に、メッセージが埋もれてしまっては本末転倒です。
無駄を削ぎ落とし、簡潔でわかりやすい表現を心がけましょう。
あえてすべてを語らず、お客様の好奇心を刺激するのも有効です。
一通のセールスレターでは語りすぎないことも大切です。

・アピールはシンプルに
仔細にわたる商品説明や、あまりにも多種多様なオファーを打ち出すことで、逆にお客様の興味を削いだり、いらぬ誤解を招いてしまったりするかもしれません。
最大のベネフィットを強調するためにも、商品の位置づけやオファーはシンプルにしましょう。
多彩な魅力のある商品だとしても、一括ですべてを紹介しようとせず的を絞ります。
例)複雑すぎる説明 → 困惑「結局どこがお薦めなのかわからない」
多すぎる特典  → 疑惑「そんなにサービスしないと売れない商品なの?」

・文章表現はシンプルに
文章自体も、ありふれた慣用句や大げさな感嘆詞を並べ立てると、信頼性が下がることは必至です。ひと昔前の広告でよく見たような台詞、あってもなくても変わらないひと言、意味のない記号など、すべてが無意味です。
余計な装飾を外した率直な言葉で語る方が「!」を連ねるよりよほど効果的です。
例)「世界が待っていた新製品です!」  → 怪訝「根拠がない」
「ありえないほどの衝撃です!!!」 → 嘲笑「あいまい」

▼タイプ別に訴える

たとえどんな条件でターゲットを絞っても、まったく同じ人間はいません。
同じ欲求を抱えていても、個人の性格によって心を動かす要因は異なります。
人の性格はあらゆる方法で分類分析されていますが、周囲を見回すだけでも様々なパターンを読み取ることができるでしょう。
一通のセールスレターでも、様々なタイプにバランス良くアピールできるように工夫してみましょう。

タイプ別のツボの突き方を考えてみましょう。例えば…
 ・揺るぎにくい「冷静な人」には、明確な数字や証拠を提示して論理的に説明します
 ・情に流される「優しい人」には、感動的な実話エピソードや心遣いでくすぐります
 ・感受性が強い「情熱の人」には、商品開発の苦労話などをドラマティックに語ります
 ・真面目で堅い「努力の人」には、将来的なベネフィットを伝えて向上心を刺激します
 ・自分が一番の「俺様な人」には「貴方になら○○できるでしょう」と持ち上げます

▼誠実さを打ち出す

もしも商品にネガティブな側面がある場合、それをあえて伝えることで正直さを打ち出します。誠実な態度は、信頼感を与えるための必須要素です。

・欠点<利点
商品に何か欠点がある場合、隠さずに伝えます。もちろん、最終的にはその欠点を上回る利点があることを証明しなければいけません。
欠点を自ら打ち明けることによって誠実さをアピールし、利点をより強く印象づけることができます。

例1)『機能性を追求した結果、この自転車には今流行のブランドバイクのようなスタイリッシュさはないかもしれません。カラーも、ブラック一色のみ。
しかし、今までにない乗り心地と、爽快な走りが自慢です』

・欠点→軽減
欠点があっても何らかの方法で軽減することが可能な場合は、それらをセットにして伝えます。「それならたいした問題ではない」と感じてもらえる策を用意しましょう。
※不安を先回りして解消するプロセスと同様です。

例1) 『この本棚は、お客様ご自身で組み立ててもらわなければなりません。
しかしご安心ください。付属のレンチでネジを番号順に止めていくだけ。
平均作業時間は約10分です』

例2) 『この芋の甘みを充分に引き出すには、実は焼き方にコツが必要です。
でも大丈夫。付属の石焼ホイルに包んで、焼き時間に注意するだけ。
家庭用オーブンでも簡単に本格的石焼き芋ができあがります。』

▼文章表現の注意点

『シンプルに語る』の項目でも述べましたが、セールスレターは、売りたい商品の優秀性や有効性をアピールしようとするあまり、誇大になったり専門的な表現に偏ったりしがちです。
その商品についての知識を持っている専門家向けのDMとしてなら問題ありませんが、ターゲットが一般のお客様の場合、行き過ぎた表現によって誤解や過剰な期待を招かないように注意しなければなりません。
期待を持ってもらうことはもちろん必要です。しかし、期待を実感が下回った場合、お客様が感じるのは「不満足」「がっかり」「後悔」です。もちろんリピートは見込めません。
さらにギャップが大きかった場合は「不信感」「怒り」となり、最終的にはクレームへと発展します。

そのような事態を防ぐためにも、以下のような表記に注意しましょう。

#1#虚偽または、誤解を与える恐れがある表記
あたりまえですが、嘘はいけません。
確認していない、または不充分なことを、事実であるかのように書くのは止めましょう。
具体的説明をせず、抽象的表現や専門用語を多用してお客様に誤解を与えるのは御法度です。

#2#根拠のない最大級、断定的表現
公正かつ客観的な根拠も無しに「ナンバーワン」「世界一」「最高」「完全」などの表示を使ってはいけません。必ずそれが事実である根拠を示しましょう。
また、「必ず痩せる」「絶対儲かる」「誰にでも効果がある」などの断定的表現は、客観性に欠けるので使用しない方がいいでしょう。

#3#法令や各種業界規制に反する表記
消費者保護や企業間の不公正な競争を防ぐために設けられている各種規制法に、違反または抵触する恐れのある表記は避けましょう。

最低でも「景品表示法」や「特定商取引法」、また健康食品や化粧品などを扱う場合は「薬事法」と「医薬品等適正広告基準」の概要を理解しておきましょう。

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