キャッチコピーについて

4.キャッチコピー作成パターン〜基本編〜

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ここでは具体的にキャッチコピーの作り方をみてみましょう。

キャッチコピーを作成するには、いくつかのステップを踏まなければいけません。必ずしもこの通りでなければならない、というわけではありませんが、初めてキャッチコピーを作られる方、今まで苦手意識を持たれていた方は、自分自身の状況と置き換えて考えていくと、今後の方向性や新たな一面の発見に繋がるかもしれません。ぜひお試しください。

【キャッチコピー作成の流れ】

売りたい相手をはっきりさせる

商品特徴をはっきりさせる

「言葉」探し

基本は3つのブロック

1.売りたい相手をはっきりさせる

キャッチコピーを考える際、最初にしなければならないことは「誰にむけてのメッセージなのか」を明確にすることです。お客様の対象を絞りきれず、相手がぼんやりしていればいるほど、キャッチコピーはあやふやなものになってしまいます。

「誰にむけて」をはっきりさせるために「セグメンテーション」を行います。セグメンテーションとは、ある性質や特徴でグループ分けすることで、分けられた個々の小さなグループを「セグメント」といいます。

例えば、あなたが「クリーニング店」を経営しているとして、セグメンテーションを考えてみましょう。「地域別」「年代別」「男女別」「家族構成(単身世帯)」「クリーニングの対象」などでグループ分けが考えられます。

【セグメンテーションの一例】
#space# 若者 中年 高齢者
Yシャツ・背広類 #space# #space# #space# #space# #space# #space#
オシャレ着類 #space# #space# #space# #space# #space# #space#
コート類 #space# #space# #space# #space# #space# #space#
布団・毛布類 #space# #space# #space# #space# #space# #space#

このようにセグメンテーションを行った後に、自分はどこのセグメンテーションを対象にビジネスを行うのかを考えます。マーケティングでいうところの「ターゲティング」です。ターゲティングを行う際に注意することは「多くのセグメントを狙わない」「セグメントを絞る」ということです。

とはいえ、商品の特性によっては、ターゲット層を明確にするのが難しい場合があります。その場合は、とくにキャッチコピーを考える際は、ある特定の人物を思い浮かべて想像するしかありません。クリーニング店であれば「お年寄りは取りに来てくれたら助かるだろうな」とか、「あきらめていたお気に入りの服のシミがとれたら嬉しいだろうな」など、お客様の立場にたってあれこれ考えてみるのです。

そうして最終的に自分はどのような市場を狙うのか、自社のターゲットは誰なのか、どんな人が顧客になってくれるのかを想定することが、キャッチコピーを作る第一歩となります。

2.商品特徴をはっきりさせる

次に考えることは「商品の特徴」です。しかもそれは他社にはない「特徴」です。

マーケティング用語にUSP(Unique Selling Proposition)という言葉があります。

商品特徴」「差別化特性」などとも呼ばれますが、簡単にいうと「他の商品とは違うウリ」です。

「USP作成表」を使って、実際に自社の商品やサービスのUSPを考えてみましょう。

USP

先のクリーニング店を例にすると、次のようなUSPが考えられます。

例1

#1#○○ドライ〕は〔#2#クリーニング店〕で〔#3#お年寄りやお勤めの方〕が〔#4#布団や毛布などの大型クリーニング〕することをサポートします。

他の〔#2#クリーニング店〕とは異なり、〔#1#○○ドライ〕は〔#5#夜9時まで集配サービス〕があります。

例2

#1#○○ドライ〕は〔#2#クリーニング店〕で〔#3#若い女性や主婦〕が〔#4#大切な衣類のお手入れ〕することをサポートします。

他の〔#2#クリーニング店〕とは異なり、〔#1#○○ドライ〕は〔#5#特殊しみ抜き技術〕があります。

USP探しはお客様に印象づけることの「強み」を探す作業です。多面的な視点・思考・ヒラメキが必要となりますが、自分自身としっかり向き合い答えを探してみてください。答えはいくつでも構いません。

お客様に協力していただくのも一つの手です。アンケートなどで『なぜ他社ではなく当社から商品やサービスを購入するのですか』と質問し、その答えから共通項を見つけだすのです。この質問を通して今まで気が付かなかった自社の長所、ユニークな点を発見することができるかもしれません。

こうして導きだした答えの中で、次の3つの条件に当てはまるものがあれば、それはあなたの会社や商品の立派なUSP(ウリ)となります。

  • ◇自社にはできるが、競合他社には実行や実現は不可能であると思われること。
  • ◇お客様の得になること。
  • ◇お客様が知人にあなたの会社や商品を紹介するときに「○○だからお薦めする」の、○○の部分に入れてもらいたいこと。

3.言葉探し

キャッチコピーは言葉を並べた短い文章です。しかし、「言葉」という素材は同じであっても世の中には「売れるキャッチコピー」と「売れないキャッチコピー」が存在します。

そう考えると、素材となる言葉の「」が販売力に大きく影響することがわかります。つまり、キャッチコピーを構築している言葉の「質」を上げれば、必然的にキャッチコピー全体の「質」も上がることになるのです。

しかし言葉は無限大に存在し、単位や序列はありません。言葉の一つ一つに点数をつけ、並べることは不可能です。

キャッチコピーを作るときに大切なことは「印象に残る言葉」「伝達力に優れた言葉」を用いることです。逆に「ありがちな表現を用いた言葉」「説明書から抜粋したような言葉」を用いたものはインパクトも伝達力も弱いので、売れるキャッチコピーにはなりません。

ここでは前者を「強い言葉」、後者を「弱い言葉」と呼ぶことにします。

【「強い言葉」の例】

●前代未聞 ●新開発、新発見 ●絶賛
●空前絶後 ●驚異の ●マスコミで話題の
●業界初、史上初 ●話題沸騰 ●究極の
●初公開 ●魔法の ●奇跡の、衝撃の

さらに「強い言葉」を効率よく見つけるには、まず頭に浮かんだ「弱い言葉」を基準にして、いくつかの言葉を徐々にスライドさせていくとよいでしょう。

現状の言葉よりも、さらにインパクトがあって、イメージが湧き、もっと響きがよい言葉を探し出すのが売れるキャッチコピーの言葉探しです。

【例】

「人気です」

「人気急上昇中!」

「メチャメチャ大人気!」

「人気大爆発!!」

4.基本は3つのブロック

キャッチコピーはお客様に対して数秒のうちに購買意欲を持たせ、内容を理解していただく必要があります。長文や最初から複雑な内容だと、伝達力は弱くなってしまいます。

キャッチコピーに適した文章量は、少ないほうがベターですが、販売する商品、販売環境によって異なります。また、文章量が多くても、伝達する内容がしっかりまとまっていれば、訴求力を生み出すことができます。

重要なのは文章量ではなく、キャッチコピーの中で使われているブロックの数です。

キャッチコピーに必要な役割は次の3つです。

基本は3つのブロック」と考えましょう。

ブロック

例1: 低価格で高品質!お家に居ながら受け渡しできる宅配クリーニング店

例2: 驚きの低価格!頭から足のさきまで全身本格エステ

例3: 一日限定10組!高級ホテルの絶品ランチ

キャッチコピーの中には「引き」と「特徴」だけで成立するものもあれば、「引き」だけで完結してしまうものもあるでしょう。必ずしもすべてのキャッチコピーが3つのブロックに分解できるとは限りません。

ただし、ブロックの数が多くなると、重複した言葉や無駄な言葉が入ってしまい、伝達力が弱くなってしまうので注意が必要です。

適切なブロック数に分かれていて、それぞれの言葉がしっかりした役割を果たしていれば、お客様の心をつかむキャッチコピーとなるでしょう。

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