「広告」をつくろう!

4.実践編2:広告主の実務!

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広告の仕事の流れ

実際に広告を出そうとしたときの実務の流れは以下のようになります。

広告の仕事の流れ

#1##なみ##4#が広告主の主な仕事となり、#5##なみ##7#が広告会社の主な仕事となります。

広告与件を整理する

「広告与件」とは、

広告目的を確認するために、自社商品やサービスなどの特徴、市場環境など広告を取り巻く状況のことです。

与件の整理は、3つの分析からはじめましょう。

#1# 時代分析

広告を行おうとする商品がどのような時代の環境におかれているかを分析します。

主に「社会動向」「市場動向」「消費者動向」の3点を押さえます。

#2# 商品力分析

自社製品のセールスポイントを分析しておきます。

#3# 環境分析

商品が売れるための外的要因を整理します。商品にとって、何が「機会(チャンス)」となる外的要因か、何が「脅威(ピンチ)」となる要因かを分析します。

【BSWOTシート】

これらの分析結果に使われているシートです。

分析結果を書き入れることで、どこが商品の最も重要なポイントになるのか、どの情報と情報に関連性があるのかなど、一目で確認できます。

BSWOTシート

B(background):時代背景
S(strength):強み
W(weakness):弱み
O(opportunity):機会
T(threat):脅威

広告基本戦略を組立てる

与件を整理し、調査・分析によって不明点を明確にしたら、いよいよ広告戦略の立案です。

以下のポイントを押さえましょう。

【広告基本戦略5つのポイント】

#1# 広告目的 広告の課題。何のためにこの広告を行うのか?
#2# ターゲット 誰に向けて行うのか?
#3# 訴求内容 この広告で伝えることはなにか?
#4# 伝達方法 どのような方法で伝えるのか?
#5# 広告目標(戦略ゴール) どのようになれば、この戦略が成功したといえるか?

広告戦略の立案時の確認点

広告基本戦略のポイントをもとにした立案を、市場環境や広告する商品などの特性をふまえ、より明確にしましょう。

市場拡大戦略 or シェア拡大戦略

<その商品の属する市場が拡大傾向かどうかをみましょう。>

市場が拡大している場合→自社製品に求められているニーズを満たす戦略が有効

シェアの奪い合いの場合→他社の弱点をつき、自社の強みを訴求する作戦が有効

差別化戦略 or 同質化戦略

広告は、自社も商品と競合商品との個性の違いを伝えるものですが、やみくもに差別化することが成功のカギではありません。

消費者の求める価値が明らかであれば、その部分は同質化戦略をとり、その上で差別化を図ってもよいでしょう。

ポジショニングの検討 or 否検討

市場での商品の地位を、広告によって変えるかどうかを検討します。

商品がその市場でおかれているポジションが、現在その商品を売るために有利か不利かを見直します。

問題解決型 or 機会活用型

商品がおかれた環境において、問題点により販売不調であれば問題解決優先、自社商品の強みを最大に活用して拡販できるチャンスがきていれば、機会活用が優先されます。

商品ライフサイクルによる戦略変化

デビュー期、拡大期、成熟期、衰退期

商品がどの時期に当てはまるかを確認し、それにあった戦略を検討します。

定番対抗戦略 or ニッチ戦略

市場のポジショニングで、すでに成立している定番を狙うか、逆にその市場での「隙間」を狙うかを検討します。

ターゲット戦略を組立てる

ターゲットをはっきり設定することで、広告の戦略と戦術が具体的に組立てられるようになります。

ターゲットの幅は、

メインターゲット、コアターゲットと言われる中心層、その次に設定される層のサブターゲットとなります。

【ターゲットの設定のポイント】

ターゲットの設定のポイント

※ 注意点※
1.購入中心層(リアルターゲット)と広告をねらうターゲットは異なることがある
2.メインターゲットに訴求するために、表現上のターゲット像(イメージターゲット)をずらすことがある

ターゲットの基本設定はデモグラフィックターゲット(人口統計上のターゲット)ですが、さらに重要な視点は、ターゲットの心理特性をもつ、サイコグラフィックターゲットです。

ある商品のユーザーになるのは、どんな考え方や価値観を持つ人なのか…細かく規定できれば、より細かい広告戦略が立てられます。

販売促進基本戦略を組立てる

広告は販売促進活動の一環として行われることが多いため、商品購入やサービスを促すための販促活動を、どう組立てるかを考えましょう。

【販促戦略5つのポイント】

活動目的
・商品認知の促進
・販売環境の整備
・購買意欲の喚起  …など優先順位を決めましょう。
ターゲット
・対消費者
・対流通(卸・小売り)
活動フィールド
・エリアの選定
・(全国・首都圏・北海道地区、など)
・流通業態の選定(スーパー、コンビニなど)
活動方法
・対消費者:値引き特売、プレミアムキャンペーン、サンプリング、クーポン、トレーディングスタンプなど
・対流通:POP、実演など
戦略ゴール
トライアル購入率(1回目の購入)、商品配荷率など、数値で判断

広告会社はどうえらぶか?

広告主が自社の商品のマーケティング環境を把握し、与件を整理したあとは、広告会社が業務を代行します。

広告会社の選び方で最も大切なことは、信頼のおける相手かどうかの判断です。

依頼しようとしている業務がどのような性格のもので、それに確実に応えられるのはどこか、そのような業務を得意としているのはどこかという視点が必要です。

広告会社は事業を成功に導くパートナーです。

お互いの意思の伝達をはっきりし、腰を据えた関係を保つことが不可欠でしょう。

媒体戦略を組立てる

媒体の特性を把握した上で、広告する目的に即して選択し、相乗効果を求めましょう。

【マス4媒体の特性】

スペース TV ラジオ 新聞 雑誌
伝達の広さ 巨大
限定性 ×
情報特性 動画・音声・文字 音声 文字・静止画 文字・静止画
接触態度 受動的・低関与 受動的・高関与 能動的・高関与 能動的・高関与
プランの
判断基準
想定視聴率
リーチ
フリークエンシー
聴取率
聴取層
広告関心度
発行部数
広告関心度
発行部数
購読者数
広告関心度
TV <印象性のメディア>

あるイメージやシンプルな情報を広く、深く印象づけられる

ラジオ <想像性のメディア>

音声によっては、ターゲットのイマジネーションを広げる

新聞 <理性のメディア>

複雑な情報も理性的に、広く伝えられ社会的信頼が得られる

雑誌 <保存性のメディア>

イメージと理性的情報をターゲットに伝えられ保存性が高い

表現戦略を組立てる

広告表現の制作は広告戦略の集大成、最終的なアウトプットとされ、広告表現は、消費者に正確に情報を伝達し、なおかつターゲットの心を引きつけるものでないといけません。

【広告表現を戦略的に組立てる】

#1# 消費者認識のゴールを意識する

伝えようとする人の頭になにを残すかについて、明確なイメージをもつことが大事です。

広告戦略上の訴求内容を満たした状態で、具体的な認識からイメージまで幅広く考えます。

#2# 表現コンセプト

想定されたゴールとしての認識を獲得するため、広告表現が全体で訴えたいことをシンプルに設定します。

そのゴールのために、なにをいえばいいか… というふうに最も効果的なメッセージを考えます。

【キャッチコピーの3大テクニック】

では、実際にキャッチコピーはどのようなものが魅力的でしょうか?

以下の3つのテクニックを参考に、検討しましょう。

#1# 呼びかける

<キャッチコピーA>
健康になる良い方法
スペース <キャッチコピーB>
あなたが、健康になる良い方法

Bは見た人に対して呼びかけたことで、「健康になるのは、あなたですよ」と具体的に想像させています。

それに比べ、Aは、見た人との「関係力」が弱いため、吸引力が劣ります。

・ 呼びかけたあなたに、どんなことをして差し上げられるか

・ あなたに、どんなことをいえば振り向いてもらえるか

他にも、「○○でお困りのあなた」「○○でお悩みの方へ」など、具体的に呼びかけることで、真実味が増します。

『見た人の側からの発想力』が一番の秘訣となります。

#2# 数字を入れる

コピーに数字が入ると、「具体性」がでてきます。

先ほどのコピーも、

健康になる3つの方法 スペース 数字を入れると、「リアリティ」が出て、内容までは分からないものの、「たった3つで?」と、興味を引くきっかけになります。

#3# くり返しのカタカナをいれる

ワクワク、ニコニコ、ドキドキ、ツルツル、スイスイ…

このような、くり返しのカタカナは、音としてターゲットに幸せな状態を感じさせるワザです。

つまり、売りたいものをターゲットが手に入れた結果得られる、ハッピーな状態を描写しているからです。

プレゼンテーション

クライアントへこれらのプランを提案します。

【プレゼンテーションの6つのコツ】

  • #1# はっきり、簡潔に伝える
  • #2# 相手の目を見て話す
  • #3# 一番言いたいことは、先に提示する
  • #4# 強弱をつけて、要点を明確にし、印象に残したいポイントをつくる
  • #5# 話術に頼らず、伝えたいことを誠実に
  • #6# プロとしての自信をもって
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