広告宣伝ノウハウ

3.広告媒体の種類と使い分け

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① 様々な広告

広告は大きくマス媒体・SP媒体・インターネット媒体の3つに分けることができます。

マス媒体とは、TV・ラジオ・新聞・雑誌などに載せる広告のことを指し、マス4媒体とも呼ばれています。マス媒体はどの媒体広告もリーチ(発信した情報が対象者に届くこと)する人数が圧倒的に多く、ATL(Above the line/情報の上流)と言われています。

また、マス媒体に対してSP広告はBTL(Below the Line/情報の下流)と言われています。SPとはセールスプロモーションのことで、直接的に購買に結び付けるために行う広告を指します。具体的には交通広告(駅・電車などの広告)・チラシ・DM・看板・イベント・キャンペーンなどがあります。

パソコン・ケータイの普及により、最近注目されているのがインターネット媒体です。利用者が増加したことにより、現在インターネット媒体は、TVCMに次ぐシェアを獲得する存在となっています。インターネットによる広告はATL・BTLどちらの特徴も持っていて、これからの広告には欠かすことのできないものとなっています。

ATLとBTL

② ALT

マス媒体は日本の総広告費の過半数を占めています。以前は広告との接点がマス媒体に集中していたので、マス広告はとても強い影響力を持っていました。しかし、インターネットの普及、TVの多チャンネル化などで今は事情が変わってきました。マルチメディア化の時代、マス4媒体の影響力は以前に比べて低下しつつあります。その為、それぞれの媒体の特徴を生かした有効的な広告作りが重要といえます。

・TV広告

日本人の9割が毎日テレビを視聴しているので、テレビCMは抜群の広告媒体と言えます。広範囲に一斉に告知することが可能で、提供番組の選択でターゲットをある程度絞ることもでき、インパクトがあれば話題になります。また、コミュニケーションスピードが早いという特性から、新商品のキャンペーンなどにも向いています。TV広告は全ての広告費の1/4以上のシェアを占めます。映像という表現力を持つことから、感情に訴えることができ、ブランド広告のような豊かなイメージを伝えるのにも適しています。繰り返し流すことで、人の記憶にイメージを焼き付けることも可能となります。

テレビ広告には「タイム」と「スポット」の2種類あります。番組提供CMはタイムと呼ばれ、30秒が基本となっています。広告主は、ターゲットが視聴する番組を選び、提供スポンサーとなります。対して番組と番組の間に流されるCMを「スポット」と呼び、こちらは15秒が基本です。

タイムの出稿期間は3カ月(1クール)が基本で、1、4、7、10月がスタートとなります。契約は2クールで行われることが多いので、番組提供CMは柔軟性に欠け、多額な予算がかかるなどのデメリットもあります。しかし、継続して同じ時間帯に訴求可能なので、視聴者に確実に到達します。

スポットの場合は、タイムに比べて自由度が高く、新商品のキャンペーン・季節性商品など、集中して広告をしたい場合に向いています。

・ラジオ広告

ラジオは番組をパーソナリティが進行していくので、そのパーソナリティとリスナーとのつながりの把握が大切です。また、時間帯によりリスナーがはっきりと異なるのもラジオ媒体の特徴です。リスナーの生活スタイルがストレートに反映されるので、広告を検討する時には、ターゲットが聴取している時間なのか、パーソナリティとの相性がよいのか、しっかり見極めることが大切と言えます。

ラジオCMの基本はTV同様、タイムとスポットです。企業の一方的なメッセージではなく、パーソナリティが語ることにより客観性が増すので、リスナーに受け入れやすい広告作りが可能です。

また、ラジオは、車の運転中など「ながら聴取」のできる媒体です。TVなどに比べると到達率は劣りますが、低コストで済むというメリットもあるので、インターネットとの相性のよさも考えると有効な広告展開が期待できると言えます。

・新聞広告

日本の新聞は、90%以上が自宅に届けられる定期購読なので、確実に各世帯で目を通してもらえるという特徴があります。社会的信頼性と公共性の高い媒体なので、そこに掲載される情報は高い信用を得ることができます。新聞には、全国をカバーしている全国紙から地方エリアに配布されている県紙(都道府県内)・ブロック紙(複数都道府県)などがあり、信頼性が高いという特徴から、謝罪広告、企業広告などにも適した媒体といえます。

また、新聞広告は文字情報だけではなく、写真やイラストなどを使った説得性のある表現が可能です。読者は自分のペースで読めるので、情報が伝わりやすく、記録性も高いので、必要に応じて保存が可能です。そして、企業の連絡先・商品価格・販売数量などの情報を確実に届けることが必要な通信販売広告にも適しているといえます。

新聞広告の基本は「記事下広告」です。記事下広告はスペースの大きさで呼び名が違ってきます。また記事の中に掲載される広告を「雑報広告」と呼び、場所によって記事中・題字下・突き出しがあります。定期的に掲載することにより、比較的抑えた予算で企業名などの周知といった効果が見込まれます。

新聞広告

・雑誌広告

雑誌とは、生活者の様々なライフスタイルをテーマに編集された媒体です。編集テーマに興味のない人は読者とはならないので、適切な雑誌を選択すれば効率よくメッセージを伝えることが可能となります。つまり、ターゲットセグメンテーション(絞り込み)が可能な媒体となります。ターゲットのライフスタイルに合った広告表現を用いれば、購買意欲が高まるので効果的と言えます。

また、最近では付録目当てに雑誌を購入する傾向もあります。有名ブランドのバック・アクセサリー・試供品など。読者周辺のクチコミまで含めた大きな広告効果が見込める為、雑誌の付加価値を高められるメリットもあります。

③ BLT

BTLには様々な種類のツールがあり、販売促進に直結するため到達率が期待できると言えます。

・DM

顧客リストなどから直接届ける紙広告で、工夫次第でレスポンスを上げることが可能な媒体です。DM広告は一般的な販促方法なので他社との違い(オファー(特典)提供など)で消費者の購入意欲を高めることが大切です。セグメンテーションを的確に行えば、費用対効果も期待でき、キャンペーンなどでは有効に利用されています。

・チラシ

新聞と一緒に毎日各家庭に届けられるので販売促進に直結するツールです。サイズ・エリア・時期など自由に決められ、確実に届きます。デザインも自由で、既に生活に密着しているので広告として受け取ると同時に、生活情報の1つとして楽しまれる傾向もあります。

また、読者層が高齢者・主婦であることから、近年ではダイレクトレスポンス広告の媒体としても利用されています。

・交通広告

電鉄広告・バス広告・タクシー広告など交通広告は訴求エリアをある程度限定できるため、地域密着性・地域ブランディング効果の高い媒体と言えます。毎日使用する・一定時間そこにとどまるという環境などで強制視認性が高く、反復した訴求が高いと言えます。情報収集源とされることも多いので、トレンドの発信源として見られることも少なくありません。話題づくりを狙う場合に適した媒体と言えます。しかし、交通広告を有効に使うためには、エリアマーケティングによる的確な媒体選択が必要で、公共面から専門的なデザイン性も必要となります。

・プレゼントキャンペーン

プレゼントキャンペーンにはオープンキャンペーンとクローズドキャンペーンの2種類があります。オープンキャンペーンは、商品を購入しなくても、誰でも応募できるものを言います。商品名を答えたり、商品に関するクイズに答える形式が多く、商品の知名度を上げる目的で行われます。またクローズドキャンペーンは、対象商品の購入者が参加できるもので、バーコード、シリアルナンバーなどを送って応募します。商品の直接的な販売促進が期待できる方法です。

・POP

店頭で商品周りに設置される広告媒体をPOPと呼びます。POPにはメーカーなどが制作して配布するもの、個別店舗で制作するものなど種類は様々あります。例えばスーパーマーケットの店内では、商品陳列台(POP広告売上の45.8%を占める)、柱、天上から吊り下げられたポスター、カート、従業員のエプロンまで店内いたるところに広告があります。消費者の9割は店頭で商品ブランドを決めると言います。つまり、POP広告の存在は店頭における商品認知のためにとても重要といえるでしょう。

・フリーペーパー

6割が新聞型、残りが雑誌型のフリーペーパーは街情報を中心にコンテンツ化していて、街の常設ラックへ設置されていたり、各家庭へのポスティングなどで届けられます。記事構成がしっかりしたものもあり、飲食店のクーポン券などが多く印刷されているので、年齢を問わず受け入れられやすい媒体といえます。

・イベント

イベントが広告戦略に組み入れられる目的には、

・ブランド商品・企業の認知を得るため ・五感を通して体験してもらうため ・ブランド企業の姿勢・方向性を知ってもらうため ・商品販売の拡大

などがあります。

消費者に向けてのイベントとして代表的なものには、スポーツイベント・文化イベントなどがあります。オリンピックなどに代表されるように、スポーツの持つドラマ性やパワーは、他では得られないものです。大型イベントのスポンサーとして協賛し、参加することは1つの手法と言えます。同様に、コンサートなどの文化的なイベントに協賛することも、企業ブランドにそのアートの世界観をイメージ付けることができます。

また、商品を取り扱う業者などに対して行うイベントもあります。プライベートショーなどの展示会では有力な取引先を招いて関係を維持したり、新たな取引を開拓する機会を作ることができます。また、「ゲームショー」「モーターショー」などは一般の消費者を来場させることもあり、メディアによる取材を通したPR効果も期待できるので、新商品の発表、新しいコンセプトを公開することもあります。

イベント

④ インターネット

インターネットの登場で、消費者の購買行動が大きく変化したと言われています。それまではマス媒体から一方的に送られてくるメッセージを受け取ることで商品を知り、店頭に足を運んでいました。その消費者プロセスを表すものとしてよく用いられていたのが「AIDMA」の法則です。消費者は

Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)

というプロセスを経て購買に至るという理論です。

しかし、インターネットの登場により、消費者自らが情報を発信するようになりました。消費者同士が繋がり、情報交換などが購買に大きな影響を与えるようになったのです。これをモデル化したのが「AISAS」の法則です。

Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(情報共有)

これは消費者の購買行動が変化してきたことを表しています。

こうなるとインターネットを戦略メディアとして位置付けることが必然となってきます。しかし特性の違いから、インターネットがマス媒体と呼ばれることはありません。生活の中で偶然接するメディアではないため、消費者自らがクリックすることは、それだけ関与度が高いことを意味し、そこに掲出する広告はターゲットの関心を引き出しやすくなります。

インターネットにはマスメディア広告と同様、見てもらうことによる広告認知効果があるとされています。その他、豊かな表現性、低コストなど多くの特性を持つメディアといえます。

・WEB広告

インターネット広告の中で最も代表的なものは、ホームページなどのWebサイトに掲載される画像広告である「バナー広告」です。ページビューの多いポータルサイトに掲載することで、インプレッション効果を期待することができます。

「ネットCM」はWeb上で流すCMで、TVCMとは異なり、時間の制限がないのでオリジナル制作した長編ムービー型広告を流すことが可能です。いくつものバリエーションを楽しめるシリーズ広告など、エンターテイメント要素の高い内容を提供できます。

「リスティング広告」は、検索キーワード連動型広告とも呼ばれています。検索エンジンでキーワード検索した際に、結果とともにテキストで現れる広告です。例えば「自転車 20インチ」というキーワードで検索する人は、子供用自転車の購入を検討している可能性が高く、そのターゲットに向けてテキスト広告が表示されるのです。

検索しようとするキーワードと関連した広告が表示されるので、ターゲティングが簡単で低コストで広告できるのも特徴です。

・メールマガジン広告

メールマガジンの記事前後、または中に広告を掲載する「メール広告」があり、ワンクリックでWebサイトへ誘導できます。ターゲティングが可能などのメリットはWeb広告と同じです。

メールマガジン広告

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